風が吹く

おつかれさまでした。


安倍首相が辞意発表、持病悪化を理由に - BBCニュース
【寄稿】 安倍晋三氏とそのレガシーとは ナショナリストか現実主義者か - BBCニュース
ということで安倍さん辞任だそうで。少し前から体調問題が言われるようになっていたものの、まさか辞めるほどに悪化しているとは。

安倍晋三首相(65)が28日夕、記者会見を開き、辞意を表明した。持病の潰瘍(かいよう)性大腸炎が再発したと説明し、「国民の負託に自信を持って応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断した」と述べた。

安倍首相が辞意発表、持病悪化を理由に - BBCニュース

結局、持病の悪化で退陣というのは、民意=選挙結果に依るものではないものの、皮肉にも一部の人が熱心に叫び続けていた『独裁者』らしくない最後になってしまったというのがまた。いや、らしいのか。
継続望む政策「コロナ対策」44%、改憲は13% 世論調査  :日本経済新聞 継続望む政策「コロナ対策」44%、改憲は13% 世論調査  :日本経済新聞
そのコロナ対策に批判的な民意も割とこの唐突な展開に「ええ……、いきなり辞めるとか急に言われても困るよぉ」とバイト確保に苦労する店長っぽい感じに支持率上昇しているのが、良くも悪くもこの安倍政権が『選挙』によって続いてきたことの証左になっているのが象徴的だと思います。
同情票とか言われてますけども、川藤の代打ネタと一緒だよね。コロナ対策ではかなり後手後手で非難轟々だったものの、マジで辞めるとなると「ホンマに辞めてどないすんねん……」な展開に。


何より重要な経済政策については、アベノミクスはまぁ結果としてみれば失敗したとしか言いようがないものの、ただ以前よりも・何もしないよりはずっとマシだと評価はできるし、更に言うと他の首相にこれ以上のことが期待できるとぶっちゃけ全然期待が持てないのでやっぱり消去法で安倍さん、というのが個人的なポジションではありました。
なので次の首相については「コロナ対策に一番効く10まんえんを再びバラまきます」って言ってくれる人を支持します。
一方で、国際関係スキーな我々からすると、インド太平洋構想やTPPを筆頭に、まさか日本が外交で主導的ポジションを得ることになるとは思ってもみなかった、というのが大きなレガシーだよねえ。
トランプ大統領誕生においても、世界中の各国が苦労する中で何故か妙な開き直りとコミュ力を発揮することで、おそらくは一番うまくトランプ政権のアメリカと付き合えていたと思うし。
皮肉にもただ憲法を変える以上に、日本を変えたと評価できるのではないかなあと。




ともあれまぁ野党については鳩山さんの言葉以外に特に言う事もないので、


もうしばらくは自民党の後継によるグダグダが続いていくのでしょうねえ。
その後――既に世界が先を行っているように――一体どのようなポピュリズムの嵐が日本でも吹き荒れることになるのか戦々恐々としてしまいます。
その意味ではやはり、良くも悪くも(その意味では『反アベ』な人たちの言うことは正しい)日本社会というモノを、世界の政治的混沌なトレンドから安倍さんが日本を押し留めていた・あるいは停滞させていたのでしょう。


しかし、ついに、ようやく、それも終わることになる。
はたしてどのような政治的な嵐が吹くことになるのか。
やっぱり個人的には、憲政史上最長となった安倍政権の存在が長年押し留めていたポピュリズムの嵐がついにやってくると思ってますけど。



みなさんはいかがお考えでしょうか?