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中の人たちそこまで政治に興味ないと思うよ

こんなオタクブログもう10年続けて来て言うのもなんですけど。いや、だからこそか。*1



(パブリックエディターから 新聞と読者のあいだで)政権評価の声、感じ取れたか 山之上玲子:朝日新聞デジタル
マスコミの論調と、安倍政権の支持率の乖離について。
まぁ割と真っ当な御意見なのではないかなあと。

報道にあたる編集局の担当者と、さっそく話し合いました。最前線で取材をする政治部も加わりました。

 話題になったのが、朝日新聞が実施した今月の世論調査です。「安倍首相の7年8カ月の実績をどの程度評価しますか」という問いに、71%の人が「大いに」または「ある程度」評価すると答えました。

 「そんなに高いの?」と問い返す声を、社内で何度か聞きました。

 編集局との意見交換に加わったパブリックエディターは私のほかに3人。うち1人は「71%の衝撃。朝日新聞と国民世論のずれ」と驚きを隠しませんでした。

 「安倍政権はよかった」と7割の人が感じている時に、「問題や課題が浮き彫りになった」という検証記事の指摘は届きにくかったということかもしれません。

(パブリックエディターから 新聞と読者のあいだで)政権評価の声、感じ取れたか 山之上玲子:朝日新聞デジタル

個人的な契機としては『3・11』が大きいですけども、この長期政権によって、それがかなり明示的に明らかになったのは間違いないよね。
アメリカのトランプ政権誕生の顛末でもそうでしたけど、はたしてこの「自覚」「無知の知」がどのように作用するのかは神のみぞ知るセカイではあります。
あちらでは見事にリベラルメディアの発狂モードに入っちゃったわけだしねえ。
こうした反省をきちんと見せる辺り日本はまだマシなのかもしれない。ポーズだけなのかもしれませんけど。





ともあれ、まぁ個人的に論考するならば、安倍政権への批判を続ける人たちの理屈は理解できるし、一方で最終的な評価として「71%の衝撃」というのも理解できるわけで。
普段から関心を持っている人たちが――もちろん清廉潔白からはほど遠い――安倍政権をそのような目で見るのは理解できるものの、かといってそれが世論の大多数を占める一般市民と同じ目だとは絶対に言えないわけで。
政治記者としては正しい問題意識も、他の人たちにとってはそうではない。
「ハンマーを持っている人は、すべての問題が釘に見える」なんて、まぁよくある構図。
その上で『木鐸』たる自分たちの役割だと開き直ってみてもいいですけど、それを言ったら同じ理屈で政治家側からも開き直られてしまうよねえ。
官房長官時代の管さんの塩対応な答弁も結局そういうことでしょう。記者にわからない理屈で我々は動いているのだ、と。
かくして、問題や課題を追求するメディアとされる政治家は、どちらも自身のポジションを大義名分にすることで一般市民の目線からは乖離し「どっちもどっち劇場」と見られてしまうわけで。




後者については、以前そこそこ上手く書けた日記の通りだと今でも思っているんですよね。
日常系で育った彼らが望む永遠 - maukitiの日記
しばしば、誤解されがちな「民主主義政治の本質」について、安倍政権は結構上手くやっていたと個人的には評価できるわけで。

自分の個人的生活が安泰であればいい。
――正しく個人主義を実践する若者たち。
逆説的にもし安倍政権が個人的生活への侵犯を更に、あからさまに進めるなら若者の支持を失うだろうとは思っています。東京オリンピックのボランティア募集(強制しないとは言ってない)とかその兆しちょっとあるよね。
しかし、少なくとも現状においては、安倍政権がそこそこ上手く取り繕っている一方で、例えば反安倍の態度表明やデモ参加を大きな声で訴える野党的行動の方がずっと自身の日常が侵されていると「感じて」いるんじゃないかと。

日常系で育った彼らが望む永遠 - maukitiの日記

つまるところ、私たちが(独裁体制と比較して)民主主義政治を評価しているのは、何もその諸々の政策の成否そのものではなくて――それこそコロナ等中国などの政治体制が上手くやっているように「見える」ことがしばしばあるように――どれだけ私たちの個人の生活が「政治に邪魔されていないか」という点でもあるわけですよ。


定期的な選挙によるチェックと、政府としては市民にあくまでも限定的な権力しか及ぼせないシステム、こそが民主主義政治の根幹でもある。
そしてこの文脈で私たちの社会というのは様々な『(政府権力からの)自由権』というのを尊重しているわけで。


もちろん秘密保護法や共謀罪など安倍政権にその兆しすらなかったと言う事はフェアではないでしょう。ただそれも、公平に見て他の先進民主主義国家と比較してどれだけ厳しいかというと……うーん、まぁ、そうねえ。
あるいは、独裁者アベによる憲法改正によって戦争のできる国となり軍靴の足音と共にやってくる徴兵制によって個人の権利は阻害される、と飛躍を言う事はできますけども、実際の政治としてはそんなことありえなかったわけでしょう。
コクミンが安倍にもっと独裁しろと囁いている - maukitiの日記
むしろそれどころか、コロナ禍でも明らかになったように、皮肉にも以前からのリベラルメディアの論調とは裏腹に安倍政権のポジションとしてはほとんど一貫して『個人の権利』に介入することに及び腰で、むしろ「手ぬるすぎる」と批判されることになった。




結局のところ、朝日新聞などのマスメディアは、安倍政権が有権者を見ていないという批判そのままに、自分たちがそうした有権者目線で安倍政権を見ていなかった。
皮肉にもその真摯な職業意識故に、読者と乖離してしまった。


みんなそんな真面目に政治について考えてなかったのだ。
――少なくとも自分たちの個人的に生活に影響(変化)があったり、あるいは直接にアレコレ言われない限りは。
それが仕事や使命だと考えている人たちはともかく、日々の生活に追われる我々は政治について真面目に考える程ヒマじゃないのだ。


上記ヴァーツラフ・ハヴェルを引用した日記でも書きましたけど、やっぱりそれは幸せなことなのだと思います。
非日常ではなく、日常に追われる生活こそが。



みなさんはいかがお考えでしょうか?

*1:未だにアクセス数だとFEやゲーム関連の方がアクセス数多い。