本当に民主主義を殺しかけてどうする安倍晋三

ご冥福をお祈りいたします。


安倍晋三元首相死亡 奈良県で演説中に銃で撃たれる | NHK | 安倍元首相 銃撃
世界的にはウクライナよりはずっと小さいニュースではあるんでしょうけども、しかしまったく前兆もなかった・日本国内という点で個人的にはそれよりも「まさか」感がずっと強いニュースではありました。。

この間、安倍総理大臣は、衆・参合わせて6回の国政選挙で勝利したほか、平成30年の自民党総裁選挙では党則の改正で可能となった3選を果たすなど、「安倍1強」とも言われる政治情勢が続きました。

一方、森友学園をめぐる財務省の決裁文書の改ざん問題や加計学園の問題、それに「桜を見る会」の対応などについて国会で野党から追及が続き、自民党内からも「長期政権によるおごりやゆがみの象徴だ」との指摘も出ていました。

安倍晋三元首相死亡 奈良県で演説中に銃で撃たれる | NHK | 安倍元首相 銃撃

長期政権として功罪のうち当然罪の部分も多かったものの、しかし長期政権故の外交的成功――特に欧米が混乱していた時期にあって例外的に政治的安定を実現できていた所謂『偉大な停滞』享受できていた時代だったのも間違いないよなあと。
――そうした「安倍1強」な政治情勢にも関わらず、結局は悲願の憲法改正も諦めるざるをえなかった安倍首相が、ヒトラーや独裁者だという評にはやっぱり鼻で笑ってしまうポジションではあったんですけども。
その意味では自分は親安倍というよりは、自分も反・反アベというネットにもいっぱい居そうな層の一人だったのだろうと今振り返って思ったりしています。


ともあれ、タイトルのネタを回収すると、彼の在任中も散々『民主主義が死ぬ』と言われており、その度に鼻で笑ってよく日記ネタにもしていたんですが、まさかマジのガチでこんな形で結果として彼が民主主義政治を危うくさせるなんてほとんど誰も予想できなかったよね。
これまで報道された限りでは個人的動機であり、政治的背景やなんらかの思想によった犯行でなかったことは本当に不幸中の幸いだったと思います。
これが後者だった場合、中長期的に日本の民主主義政治が危うくなりかねない重大事件となったでしょうし。


もちろん短期的には選挙真っ最中ということもあって、多かれ少なかれ影響はあるでしょうけど。
でもぶっちゃけ自民優勢な趨勢としては事件前から何か決定的に変わったという構図でもないよね。
その一方で、ウクライナ侵攻の際にもあった、ご不快な方々がご不快な事を仰り周囲をご不快なお気持ちにさせていたように、今回の銃撃事件でも、ご不快な方々がご不快な事を仰り周囲をご不快なお気持ちにさせておりますけども、相変わらず政治的なのに空気を読むのは苦手なんだなあという残念な気持ちにはなります。
内心で思う所があるのは理解できるもののの、せめてしばらくは黙っておけばいいのにね。
おそらくそうやって生前の安倍さんを嫌っていながらも一線を越えない為に少なくとも今は口には出さずにいる人たちの方がサイレントな多数派ながらも、しかし口に出さずにはいられない素直すぎる政治的な人たちの応酬の方がノイジーに目立ってしまっている、ということこそまさに現代ネット社会の縮図という感じではありますけども。


これこそ分断される現代社会の縮図よなあ、と本邦での大きな事件を目の当たりにして改めて実感していたりします。
世界が平和でありますように。