強いリーダー? ままままままだあわてるような時間じゃない

日本人的リーダー論のお話。


こんなに政治家がダメでも日本が機能している理由 | 東京に住む外国人によるリレーコラム | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
僕も海外の人による『日本人論』なんてものに関しては反射的に眉に唾をつけて見るタイプなんですけども、これはけっこう同意してしまうお話ではあります。
強いリーダーなんて要らない、のか? - maukitiの日記
丁度の去年の今頃に菅内閣が誕生した時の日記でも書いたんですけど、私たちって別に本気で『強いリーダー』を求めてはいませんよね? 
勿論口では「すべき」と言ってはいるものの、それって「宇宙旅行できたらいいなぁ」とか「世界から戦争がなくなったらいいなぁ」とか「二次元に行けたらいいなぁ」とかそういうレベルでの「日本に強いリーダーが居たらいいなぁ」程度の望みでしかないと個人的には思うんです。だってこれまでの結果を見る限りどう見ても私たちは歴代総理大臣にそうした空気を望んでいないじゃないかと。私たちはいつだってリーダーに「責任を取ること」こそを望んできた。ぶっちゃければ『生贄』として。

 私が思うに、日本人は自分たちの特異性を強く意識している。だから全員の利害に関わるときはきょうだいのように一致団結する。この集団はびっくりするほど完璧で、自ら運営していけるからリーダーなど必要ない。だがフクシマのような異常事態では違う。ここ一番というときに政治が政治らしく機能できなければ、「機械」もいずれは壊れるだろう。

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まぁ『島国根性』の一つの側面なのかなぁとは思います。個人主義の一つの極致。『国家としての偉大さ』が後退した先にあるもの。
自分たちのことさえ良ければそれでいい。何か色々ヤバそうな雰囲気はあるけれども、きっと今日が昨日の続きであったように、明日も今日の続きであるだろうと。
実際何か大きな変革を望まなければそれでやっていけるんですよね。あと一発本番にも弱い。確かにフクシマは前代未聞の出来事であり大混乱を招いたけれども、しかしもし『次』があったなら、きっと今回よりも上手くやるでしょう。現にそうやって私たちは大震災や台風など天災による対応実績を積み重ねてきたわけだから。そんな地道なやり方においては確かに『強いリーダーシップ』は別に必要としない。


おそらくそんな「機械」がほんとうに壊れるまではこのやり方が続いていくんじゃないでしょうか。
ということで議論すべき問題としては、今後どのような時に「機械」がぶっ壊れてしまうのか、辺りなのかなぁと。
個人的見解としては、フクシマのような外因性のショックによる可能性は低いんじゃないかと思います。歴史的に多くの天災と共に生きてきた日本は伊達じゃないと信じているので。むしろもっと内的なもの、気付かずに「機械」の自爆スイッチ押しちゃうとか、そういう原因の方がありそうな気がします。
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あるいは皮肉にも現在の状況によって、「強い(まともな)リーダーが必要だ」と日本人が真剣に考える契機になったりするかもしれない。「もし次の人やそのまた次の人も総理の椅子にしがみつくようになったらどうするのか」と。


みなさんはいかがお考えでしょうか?