不毛な『保守の救世主』選抜の末路

『端』に近い方から順々に消えていっている感じ。まぁ選挙戦略的には正しい結末ではあるんですけど。最も「バカではない」人を正しく選んでいるとは言うことはできるかもしれません。かくして最も影の薄い人が勝利するお話。


ギングリッチ氏、パレスチナ人は「創作された」民族で「テロリスト」と発言 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News
わー、なんて一本突き抜けたバカなんでしょう。元々色物扱いだったので案の定といえば確かにその通りです。しかし別にそんな所で独自性を出さなくてもいいのにとは思ってしまいますけど、よく考えたらこの前ペリーさんも進化論と気候変動の否定云々なんて似たようなことやっていたので、最近のアメリカ共和党の伝統芸なのかもしれません。下手にオバマさんが成功しちゃったせいでより強まってしまった『保守の救世主』待望論。そんな内心や思想的にトンデモに走りがちな党と、政策的にトンデモな走りがちな党、どちらを選べばいいのかといわれると困ってしまいますよね。


ともあれ、彼の今回問題となった発言であるパレスチナ云々に関しては正直よくわかりません。個人的にはそれは親ユダヤからというよりは、単純に強烈な反アラブや反イスラムで「敵の敵は味方だ!」的なお話に近いんだと思っていますけど。


しかしまぁケインさんがこけ、バックマンさんがこけ、ペリーさんも躓いたし、キングリッチさんもこけ、そして元々ポールさんはちょっと右より過ぎるし……、ということで元々本命だったロムニーさんが結局勝利しちゃうのかなぁと。まさかのロムニーさん以外全員沈没。「敵にしたら恐ろしいが味方にするともっと恐ろしいティーパーティー」を象徴しているかのようです。
まぁこれで本番もオバマさんがこけてくれたら勝てるかもしれませんよね。なにせ実際オバマさんの支持率低下は歴代大統領最速と呼ばれるほどの勢いなので、あながちそれも間違ってはいないのかもしれないです。
といっても、無難で風見鶏で影の薄い候補者が勝利するのってそれ以外にないわけですけど。


他人事として見るならばそれなりに笑える話ではあるんですけど、まるでどっかの国で見たような光景でもあるのであんまり笑えませんよね。