「平和とは次の戦争の準備期間だ」を地で行く人たち

あるいは文字通り「火に油を注がれる」人たち。石油戦争なだけにね!


スーダンがまた南スーダンを空爆、「宣戦布告」と南スーダン大統領 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
ということで大事になりつつあるスーダンさんちのお話であります。あの独立から一年もたなかったなぁと。
しかしその割に――自衛隊が派遣されているにもかかわらず――日本ではさっぱり話題にならない辺り、まぁなんというか、時代が変わったのかなぁとしみじみ思う所ではあります。まぁ変わったのは時代というよりも政権与党という意味の方が大きいんでしょうけど。

【4月25日 AFP】スーダンの軍用機が23日から24日未明にかけて南スーダン・ユニティ(Unity)州の油田地帯を空爆し、数人の負傷者が出た。

 スーダン軍機が23日に行ったユニティ州の首都ベンティウ(Bentiu)への空爆に続けて行われたもので、南ユニティ州の2か所と、このところ両国間で衝突が起きていた地域の1か所が空爆された。

 中国・北京(Beijing)を訪問し、胡錦濤(Hu Jintao)国家主席と会談した南スーダンサルバ・キール・マヤルディ(Salva Kiir Mayardit)大統領は「隣国のスーダン政府は南スーダンに宣戦布告した」と述べた。

 スーダンの友好国であるとともに、南スーダン原油の主要な輸入国でもある中国は、紛争を終わらせるよう両国に繰り返し呼びかけていた。(c)AFP

スーダンがまた南スーダンを空爆、「宣戦布告」と南スーダン大統領 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

うーん、どうしようもないお話です。おわり。


そもそも、現在では色々と批判されがちなその中国さんのスーダンでの人権等を一切無視した利益第一主義なアレな手法にしても、やっぱりその『前科』という意味では、かつての欧米石油会社も同じようなことをまさにそのスーダンの油田地帯でやっていたわけですよね。わずか10年くらい前までは、まさに欧米石油会社からの要請によって、当時のスーダン政府は産油地帯へ軍を動かしそれはもう非人道的なアレやコレをやっていたのでした。
それと現在の中国さんのやり方がどれだけ違うのかと言うと、まぁあんまり大した違いはありませんよね。
中国さんとしてはおそらく両方にいい顔をしてショーバイできたらそれでいいんでしょうけど、しかし身も蓋もない現実として「石油収入=軍事費」という構図がある以上、北も南も黙ってはいられない。そりゃ色々口実をつけて北も南もお互いに産油地帯へ向けて侵攻だの空爆だのとやってしまうのも、当然の帰結だよなぁと納得してしまいます。まさに彼らのその行動は「合理的に見ても」正しい行動なのだと。
だからよく黒幕だのと言われがちな中国さんにとっても、実は両スーダンの手綱を握れ切れなくなって困っているのかなぁと少し思ったりします。一般に外交上手とされる中国さんちの珍しい誤算の例。と、思ったけど細菌の北朝鮮でも微妙に困ってましたね。



かくして再びその石油資源の為に燃え上がってしまう人たち。
おそらくそこに石油がなかったらこうしてまた戦争に至ってしまうこともなかったんだろうけども、しかしもし無かったら無かったで独立そのものもなかったんでしょうね。そんなスーダンさんちの『悪魔の排泄物』について。ほんと何と言っていいのか解りません。