台湾の香港を見る目

中国さんちのソフトパワー


立法院占拠の台湾学生、抗議拡大へ 長期化の可能性も:朝日新聞デジタル
そういえば台湾さんちもなんだか盛り上がっているそうで。なんというか、どうしてもクリミアの一件を思い出してしまうようなお話ではありますよね。その重要な政策方針についての説明責任を果たせていない、という彼らの怒り。

 中国とのサービス貿易協定の審議やり直しなどを訴えて台湾の立法院(国会)を占拠している学生らは21日、馬英九(マーインチウ)政権が要求に応じなかったため、抗議活動の拡大を決めた。王金平(ワンチンピン)・立法院長(議長)は馬総統が招集した対策会議への出席を拒み、政権・与党側に足並みの乱れも出ている。

 学生らは立法院占拠を週末も続けることを決めたほか、与党・国民党の各地の支部前での座り込みを呼びかけた。立法院の周りには学生らに賛同する若者らが大勢集まっているほか、最大野党・民進党も支持者を動員している。警察が学生を排除しようとすれば大きな混乱が起きるのは必至で、占拠が長期化する可能性が出ている。

立法院占拠の台湾学生、抗議拡大へ 長期化の可能性も:朝日新聞デジタル

まぁネトウヨ的な発想というとアレですけども、台湾さんちのこうした不満というのは、やっぱり潜在的な中国への対抗心というか恐怖心があったりするのでしょう。もちろんそれを無視することもできないけれど、だからといってあまりにも過度に中国へ傾斜するのも恐ろしい。地政学上の境界線国家に永遠について回るジレンマ。


しばしば日本でも「台湾は中国に(平和裏に)飲み込まれる!」という声があったりしますけども、でもまぁやっぱりこうした件を見る限りすんなりとは行きそうにはありませんよね。
香港で記者襲撃相次ぐ、「報道の自由」に暗雲 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
だって、その「実際どうなるか」というテストケースは『香港』という地で見事に現在進行形で実演されてもいるわけで。香港がアレなことになってしまえばしまうほど、台湾の人びとは(おそらく世界で最も)それを無視できるはずがない。対岸の火事として見るにはあまりにも近すぎる未来予想図。中国さんちのソフトパワーについて。まぁそれが発揮できる場所は周辺国をあまり多くはありませんけども、しかし、少なくとも台湾についてはそれは当てはまるんじゃないかと思います。