西方不敗な人たち

大局面になるとアレだけど、局地戦では無敗な将軍という結構あるあるなお話に近いかなぁと。


大阪市長選 大阪維新の会 吉村氏が当確 NHKニュース
そういえば大阪での選挙は圧倒的だったそうで。住民投票反対派勝利から、反対包囲網であれだけ意気込んでおいてゼロ打ちって悲しすぎます。でもまぁ端から見ている分には、逆にこうした結果だからこそ、現代日本における民主主義政治について色々と面白い議論ができるケースではあるのかなぁと。
まとめよう、あつまろう - Togetter
大阪ダブル選挙圧勝!橋下維新「恐るべき強さ」の謎を解く 政治ジャーナリスト・松井雅博|DOL特別レポート|ダイヤモンド・オンライン
こうした分析なんかは結構面白いお話ではないかと。


ともあれ、まぁ個人的には『維新』が分裂して国政に影響がなくなったことが皮肉にもこうした結果をもたらしたのかなぁとは思います。現実に実現可能な政策論争といった実際的な議論ではなく、候補者の性格や期待感といった印象こそが左右する、現代民主主義国家のほとんどどこでも見られる愉快な選挙の典型例。都構想住民投票の(一応の)決着と併せて、今回の大阪での選挙における焦点はそうした現実的な政策論争・影響力行使の賛否ではなくなった。
まぁその意味では、一部で既に言われているように、反維新側はそれこそタレント候補でも推したほうがまだ善戦できたかもしれませんね。


むしろ現状の問題に関して半ば無力だからこそ、イメージが左右する選挙戦が現れる。それは有権者の知識という面でもそうですけども、現実問題として政治家たちの能力という意味でもそうなんですよね。それこそ日本経済全体で景気悪化が進めば、仮に地元有権者たちがそれを問題だと解っていても、地方選挙ではどうやっても根治不可能な無力感故に候補者イメージによる選挙構図が加速する。
これって実は欧州連合加盟国の選挙でも似た問題があるんですよね。難民や経済問題でもそうですけど、主権を移譲することで実際の行政権限を失い、現実的な実効性に基づいた政策論争をすることが難しくなる=ポピュリストな候補者が勝ちやすい。あちらのポピュリストな政治家台頭ってそういう要因もあったりするのでした。
大阪もちょっと似たような構図にあるのかなぁと。


がんばれ大阪。