「おまえが〇〇な厚生労働省か!」

そこに入るのは邪悪? それとも無能? 




勤労統計の資料を廃棄 厚労省04~11年分、再集計は困難 - 毎日新聞
不適切統計、再調査へ…「身内聞き取り」批判で : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
政府基幹統計、4割の22統計に間違い 抽出方法など:朝日新聞デジタル
そういえばかなり致命的な統計数字のミスが発覚して、どったんばったん大騒動だそうで。

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影
 厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正調査問題で、不正なデータを補正するために必要な基礎資料のうち、2004~11年分が紛失や廃棄されていたことが判明した。同省が17日の総務省統計委員会で明らかにした。統計委員会の西村清彦委員長は統計として成立しない可能性に言及。厚労省は引き続き資料を探す方針だが、政府の基幹統計に穴が開く異例の事態に発展する可能性が出てきた。

勤労統計の資料を廃棄 厚労省04~11年分、再集計は困難 - 毎日新聞

うーん、日本オワタ。


統計数字は経済政策の基礎であるのに、という指摘は正しくて、その意味で今回の件がかなりギルティだというのには概ね異論はないんじゃないでしょうか。きたないさすが厚生労働省きたない。
それこそ「おまえが厚生労働省か!」で刺されてバッドエンドになってもやむなし。時代が『俺たちに翼はない』に追いついてきたな。




ともあれ、でも批判するだけじゃ寂しいし、いつもの日記ネタとしては、あらためて一体このバカげたふざけた問題の原因はどこにあったのでしょうね? という疑問が一番かなあと。

  • 元々数字をいじる意図があったのか?
  • あるいはただただ統計を集めるだけの能力が無い・無能なだけだったのか?


今回の件の重大さについて上記以外にも「統計は国家のインフラであるのに」という人も少なくなくて、皮肉にもそれが、こちらも以前からすっと指摘されている現代日本のインフラ危機――というかまぁ既存先進国は結構どこでも同じ問題を抱えている――そのもののようにも見えるのは面白い話だよなあと。
身も蓋もなくカネがないのでこれまでのインフラを維持していくことができない私たち。


既にこちらも様々なニュースで指摘されているように、年々削減されてきた統計のための人員というマンパワーのことを考えるとこの杜撰さもむべなるかなという気持ちにはなるかなあと。
でもしかたないよね。だってそれが私たち有権者の望みだったんだもんね。
公務員は減らせ!
給料も減らせ!
かくして地道なマンパワーが掛かる統計というインフラは朽ちていく。人知れず。



ということで今回の構図について個人的に説明するのならばオッカムの剃刀の通り「無能」派かなあ。
――いや、邪悪派のアベセイケンへのソンタクやインボーとどちらがマシかといわれると、正直そちらの方がまだ救いがある話だとは思えてしまう悲しいオチではあります。それなら改心するなりセイケンコウタイするなりすればこの話は終わりだったかもしれない。独裁者は2004年時からアベノミクス成功偽装の為にずっと暗躍していたのだ!!!1 統計数字をいじれるくらいなら、モリトモとかカケーもそうしておけばよかったのにね。
しかしそんな邪悪な意図や忖度すらなく、ただただ時間も人手も足りない人たちが、従来のクオリティが維持できないために苦し紛れに偽装に走る。
これって今回の厚生労働省に限らず、私たちがちょくちょく日々のニュースで見かける、行き詰った現代日本生産現場の縮図でしょう。どれもこれも最近の話ではなく、ここ10年近く続いてきた悪弊として。
ザ・貧すれば鈍する。
なんもかんも貧乏がわるいんや。



「おまえが厚生労働省か!」で刺されたりしないように、
がんばれ厚生労働省