UmbrellaMovement2 香港返還の向こう側

『歴史が終わっていない』ことの実例がまたひとつ。


「容疑者引き渡し案は引っ込めない」 デモ翌日、香港の行政長官が断言 - BBCニュース
香港デモ72人負傷 行政長官は「組織的な暴動」と非難 - BBCニュース
香港でなぜ大規模デモ? 早わかりQ&A - WSJ
ということで香港がたいへんなことになっているそうで。

中国本土への犯罪容疑者の引き渡しを可能にする条例改正案に反対する大規模デモが開かれたことを受け、香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は10日、条例改正案を取り下げる考えはないと記者会見で表明した。

前日9日に開かれたデモ行進には、主催者発表で約100万人、警察発表で24万人が参加。7月までに条例改正にこぎ着けたいラム氏に、香港市民が断固たる「ノー」を表明したものと受け止められている。

「容疑者引き渡し案は引っ込めない」 デモ翌日、香港の行政長官が断言 - BBCニュース

香港の民主主義・自由を守る最後の防衛線と見るか、あるいは最早敗残兵たちの勝ち目のない空しい戦いでしかないのか。
これが私たちの民主主義のいつかくるかもしれない未来だと言われると、現実にこうして起きているように、確かに一つのシナリオではありそう。歴史が終わるどころか逆回転している感じだよねえ。ほんとブリカスってロクでもない禍根ばっか残しよる。
どちらにしても、こうした若者たちのデモと香港及び中央政府側との絶対的な戦力差という意味でも、またあるいは私たち日本人含めて「海外からの支援の差」という意味でも、半ば勝敗の決した末期戦のような悲壮な戦いにしか見えないのは確かかなあ。


中国の「指示」誤算か 建国70周年に香港混乱 - 産経ニュース
しかし何でこんな30周年という節目で注目の集まるタイミングでこんなことやっちゃったのか正直解らりませんよね。いやまあこちらも(私たち日本にもある)一般の人たちの生活感がまるでわかってない高級官僚たちのやることだからというと身も蓋もありませんけど。
やっぱり既に勝利しているという確信があっての油断というのか。
実際前回の2014年だって結局は粘り勝ちしたわけだし。



今回の件も、おそらく前回の大規模デモの時と同様に、二重の意味で前例となる可能性が高い。
有能な政府であればうまく(民主化)デモを制御することができる、中国ひいては他の独裁国家も。
『普遍的』な人権を信じているはずの私たちリベラルな国民たちは、結局のところ他国の彼らのことは見守ることしかできない。



やっぱり歴史は終わらないんだなって。
さて、香港で歴史が終わらないのはともかく、今後の世界は一体どちらが優勢となっていくのでしょうね?