現代版『人種衛生学』の実践者たち

我々は『政治的に正しい社会』を目指すためならば、その障害となりそうな劣った人間たちを物理的に排除していくべきなのだろうか?



ちきりん氏「私が望んでいるのは森喜朗氏の辞任ではなく、このクラスの男性たちの再教育。中国共産党やってたみたいに再教育キャンプとかに入れたほうがいいんじゃないか」 - Togetter
まさかの「混乱ラバー」ならぬ「再教育ラバー」だったとは。

繰り返しますが、私が望んでいるのは彼の辞任ではなく、このクラスの男性たちの再教育。
中国共産党やってたみたいに再教育キャンプとかに入れたほうがいいんじゃないかと思うよ

性別であれ民族であれ、自分と違う人たちを下に見ると言う侮蔑的な感覚を取り除くには、教育しかないんだよね

ちきりん氏「私が望んでいるのは森喜朗氏の辞任ではなく、このクラスの男性たちの再教育。中国共産党やってたみたいに再教育キャンプとかに入れたほうがいいんじゃないか」 - Togetter

「差別と黒人が大嫌い」的なスピード感ある突然の自己矛盾と前言撤回は面白いよね。


ともあれまぁ賛成はしませんけれども、言っていることは理解できます。
政治的に正しい社会』を実現するために、予めその障害となりそうな人間を予防撲滅・再教育しておこうという人たち。
……うーん、民族衛生や人種衛生学かなにかかな?*1


森さんの発言を見ればわかるように、まぁ確かにバカな発言をする人たち――上記ちきりんの言葉を借りれば「このクラスの男性たち」――が居るのは間違いない。
ここで議論となるのは、その有無ではなくではそうした人たちをどのように扱うべきなのか、という点でしょう。
その対応の強度について。
訓戒?
罷免?
公職追放
それとも犯罪として取り締まるべき?
あるいは再教育キャンプ?
僕は楽観的な性善説を信じている漸進主義派なので、社会規範の普及と進歩によってわざわざ手を下さなくても自然淘汰(寿命)、されるとは思ってますけど。
以前から通常日記でも少し言及しているように、そもそも、今では淘汰されつつあるような価値観を持っているお年寄りを表に出るようなポジションにそもそもつけるべきではない、と。




こういう視点から考えると、ちきりんが軽く言っている「再教育キャンプに送るべき」っていうのは、まぁかなり厳しい態度で臨むという立場でもあるでしょう。
もうそこには人権の概念すら消えかかっている。
――ぶっちゃけその対応ってほとんど最大限に強い対応と等しいよね。もうその先にあるのは断種や安楽死くらいしかありませんよ。
いやまぁ実際に中国共産党ウイグルで前者に足を踏み入れているし、安楽死までいくと某ナチスの民族衛生学――ゲルマン民族の優位性を確保するために精神病や同性愛や怠惰な人間たちを衛生管理として予防撲滅(物理)していく――そのものでもあるんですけど。



ナチスなどの負の歴史の反省を大きな教訓としている反差別ポジションのはずが、一周回って同じところにたどり着こうとしているのクッソ愉快で端から見ている分に面白いなあと笑ってしまいますけど。
いや、こういう人たちが多数派になったら笑えないか。
その意味では森首相の発言のほうがまだ、ただバカにして笑っていられるだけマシなんですよねえ。
ということで「再教育キャンプwwwナチスや中国と同レベルwww」などと心底バカにすることで、せめて風刺で対抗していきたいと個人的には思います。



森さんの女性差別発言を批判しているはずが、優生学や民族衛生学と同じ領域にまで半分足を踏み入れている愉快な人たち。
まぁ仕方ないよね。『政治的に正しい社会』のためならば、差別的発言をする人たちに基本的人権は与えられないんだもんね。
民族の優位性を確保するためには、精神病や同性愛や怠惰な人間たちには基本的人権は与えられないんだもんね。
ゲルマン民族、……間違えました、ポリコレを衛生管理していくためにはしかたないことなんだ。


いやあ馬脚あらわしちゃってるねえ。
予備校時代、一番添削に困った「完璧な文体でナチスの政策を肯定した小論文」とヒトラーファンの女子高生の話 - Togetter
最近話題になっていた「ナチスの政策にも良いところがあった」論者の方なのかな???
まさかその見習うべき良いところがアウトバーン()どころか、民族衛生学だったとは。


ポリコレの為ならば、再教育キャンプによって価値観が劣っている人間たちを予防撲滅(物理)してもかまわない、と確信している人たちについて。


みなさんはいかがお考えでしょうか?