通常日記

手抜き日記。
 

  • アニメ会社で放火 13人死亡 さらに10数人が心肺停止 消防 | NHKニュース
    • 基本的には「オタクはヤバい」というのにはあんまり賛成できないポジション――オタクに限らずみんな同じでみんなヤバい派――ではあるんですが、(もしこれが一部で言われているように逆恨みな怨恨絡みだとすると)ここまでこじらせちゃったの見ると、やっぱりオタクはヤバいという言説に同意してしまいそうです。現代日本版銃乱射事件みたいなもので、しかもそれよりも殺意あってこわい。やっぱ銃の有無は関係ないんだなって。人が人を殺すのだ。
    • こういう時こそ「食べて応援」ということで、僕が一番好きな作品は『たまこまーけっと』です!

 

 

 

 

  • hicbc.com : 株式会社CBCテレビ|ニュースリリース|CBCテレビ報道部公式ツイッターでの不適切な投稿について 2019年7月16日
    • 更に同上。せめて選挙期間中でなければ良かったのにね。最悪のタイミングでしでかしてしまうという、ある種の様式美。
    • ただまあもちろん彼らは建前として「中立公正」を掲げているものの、それを作っている中の人はそういう思想だというのは色々と察してしまうお話だよねえ。仕事だから自身の価値観・政治哲学とは切り離してきちんとやる、という見方もできますけども、でもそれを言ったらサンケイの中の人たちだって同じことが言えてしまうかもしれないわけだし。
    • そしてそういう人たちがどういう『忖度』をするのかというと……。

 

 

 

 

  • ttps://www.johnny-associates.co.jp/terms/
    • 古代の作法に則って「h」抜いておきました!
    • 昔のネットではのう、この「無断リンク禁止」についてそれはもう多くの人が大真面目に議論しておったものじゃ。今思うとホントばかみたいじゃな。時代性というのはいつだってそういうものなのかもしれませんけど。

 

リベラルな国際社会()の終わりの始まり、……か?

歴史が終わらないどころか、更に進む撤退戦な様相。



中国は「ウイグル族の拘束やめよ」 22カ国が共同書簡で非難 - BBCニュース
うーん、まぁ、そうねえ。

外交官たちはロイター通信に対し、中国との政治的・経済的関係に影響が及ぶことへの懸念に、各国がどう対処するかにかかっていると述べた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのジョン・フィッシャー・ジュネーヴ事務局長は、共同書簡が「新疆でのイスラム教徒に対するおぞましい処遇」をやめるよう、中国政府に圧力をかけるものになるとの見方を示した。

「この共同声明は新疆の人々にとどまらず、強大な国々の責任を問ううえで、国連人権理事会を頼りにしている世界中の人々にとっても重要だ」

中国は「ウイグル族の拘束やめよ」 22カ国が共同書簡で非難 - BBCニュース

「世界中の人々にとっても重要だ」
これって逆説的にもしこの圧力が効かなかった場合、どうなってしまうのかということを考えざるをえないよねえ。それこそ私たち日本を含む西欧リベラルな世界観=人権観を信じる国たちが、「頼りにならない」ことが証明されてしまうことに。そんなの今更だし、国連という機能の既定路線だと言うと身も蓋もない冷笑ではありますが。
まぁこちらも既定路線通りに、多分というかほぼ間違いなく中国がやめることはないでしょうけど。



だから、それってこの状況が正常と見なされるようになる、というのと同義でもあるわけですよね。だってウイグルで行われていることに対して、外野の私たちには止める術がなく、そしてその為の圧力とはつまり無力でもあるんだから。


その意味でいうと、韓国など中国周辺国が署名国に加わっていないように、わざわざ無意味なことをやって無力さを再証明するくらいなら初めから何もしない方がいいというのには一理あるんですよ。二重の意味で。
無力さを露わにしてしまうという意味でも、ただただ無暗に中国の反発を買ってしまうという意味でも。




これまで世界人権宣言や社会権自由権についての国際規約を通じて国際慣習法という形で積み上げ、それらを『国際人権章典』として進めてきた私たちのリベラルな試み。
しかしそれはポスト冷戦の枠組みの中で攻勢限界を迎え、そして更にはその後の時代に入り撤退戦の様相を見せつつある。
結局のところ『人権』を名目にした強制力ある権限を付与することはできなかった、そのツケを払っているだけだよね。


内政不干渉の原則は、人権問題より重かった。
もしやるなら、それこそ暴れん坊アメリカのように決議なしで進めるしかない。しかしそんな覚悟はもちろんアメリカ抜きで進められるはずもなく。


大戦の反省から『故にそれらは普遍的人権である』と謳いながら、しかし内政不干渉というハードルを越えられなかった善意に溢れる無力な私たち。

国際人権組織ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、署名した国は、イギリスと日本のほか、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマークエストニアフィンランド、フランス、ドイツ、アイスランドアイルランド、ラトヴィア、リトアニアルクセンブルク、オランダ、ニュージーランドノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイスの各国。

中国は「ウイグル族の拘束やめよ」 22カ国が共同書簡で非難 - BBCニュース

悲しいかなこれらの国々は、『歴史の正しい側』には立てそうにない。古臭い過去の伝統にしがみつく老人たちでしかないのか。


『普遍的人権』ひいてはそれこそが『普遍的価値観』だったという、牧歌的時代の終わり。やっぱりそれはそんな普遍的なモノではなかったんだなあ。ロシアが昔から唱え、少し前にはイスラムが、そして今では中国がそんなワケないと叫ぶ現状を見るとまぁ薄々終わりが見えていたお話ではあります。
――ということをそれを破る中国ではなく、高らかに謳いながら現実には何もできなかった私たちこそがそれを証明してしまっているのはやっぱり皮肉なお話だよねえ。


本邦でもその人権感覚の後進性をして「国際社会から批判される!」「国際社会が黙ってない!」と出羽守な言説をしてきたリベラルな人たちも少なくありませんでしたけども、今後はそういうのも減っていくのかなあ。
もしかしたら『国際社会の常識』とは中国モデルである、という時代もいつかはやってくるかもしれない。
その時は権威主義な一部ネトウヨが「はぁ??? そんなの国際社会では通用しないから」と出羽守する時代もやってくるかもしれない。


いやあカオスな時代がやってきそうだよね! 
それが良いか悪いかはともかくとして、ここまであからさまであると明らかになりつつありながらも、しかし中国のウイグル問題で何もできない私たちの現状とは、そういう国際関係の未来なんだと個人的には思ってます。


みなさんはいかがお考えでしょうか?

「ホント...世界(赤文字で強調)て住みづらくなっちゃった...」

一方で100点中96点というマイナス4点もされている、ヒトラーアベによる事実上の一党独裁国家ジャパン。



遊戯王キャラが「独裁政権」発言で政権批判? 作者側インスタが弁明した内容 : J-CASTニュース
うーん、まぁ、そうねえ。作品を通して自身の政治哲学を語るのはまったく問題ないし、むしろそれこそフィクションの自然のあり方ではあるとは思うんですが、それをヘタクソにやってしまうと読者が醒めてしまうよね、という一般論は言える。

漫画やアニメ、ゲームなどで人気の「遊戯王」の作者高橋和希さんの制作スタジオ、スタジオダイスのインスタグラムとして知られる「studio_dice」アカウントで公開した、選挙に関係するイラストと文章の内容が注目を集め、賛否の声があがっている。

キャラクターが「日本て住みづらくなっちゃった」と発言している場面もあり、「政権批判」と受け止めた人からは、「遊戯に政治的な発言をさせないで欲しかったな」といった意見がネット上で出ている。一方、「何が悪いんだ?」と擁護する書き込みもある。このインスタでは該当投稿の翌日、「なにやらお騒がせしております。いろいろ意見を頂き、キャラクターに政治的表現をさせてしまった事、ファンの皆様に深くお詫び申し上げます」とのコメントを掲載した。

遊戯王キャラが「独裁政権」発言で政権批判? 作者側インスタが弁明した内容 : J-CASTニュース

さすがに超有名なだけあって作品自体は知っていますけども、作者の政治志向については浅学ながら詳しくないので、ただ「売国政権」だけだとガチ右翼からなのか反米左翼からそれを言っているのか判断つかないよね。
最近では日米同盟破棄なんかと併せて両者が一周回って隣同士にある空気もあったりするからどっちも一緒だろとか言わない。


ちなみにこの絵で面白いと思うのは、現状の安倍政権を独裁政権としながらも、しかしその対抗として「VOTE」しようとしているところだよね。その独裁政権って「VOTE」で倒せちゃうんだ。ならそれってもうそもそも独裁とは言えないのでは……『独裁』の定義こわれりゅ。
わずか一枚の画像で論理矛盾を表現しているなんて高度な騙し絵のようだよね。やっぱり売れっ子は違うなあ。芸術点高い、という意味ではよくできているのかもしれない。


ここでは日本が住みにくくなった理由として「経済的に」なのか、それとも「政治的に」なのかは明記されてはいないのでちょっと論点が解りにくいよね。


前者については消費税諸々あって概ね理解できますけども、後者についてならばちょっとアレかなあ。
よくあるダメな反政権議論に影響されててちょっとどうかと思います。それこそ安倍政権「ごとき」を独裁政権と言っていたら世界中にあるそれ以下の国々はどうなってしまうのかと。それこそ『独裁』の定義が壊れちゃいますよ。
まぁ体感であれば何でも好きに言えるジャップランド的広告戦略と身も蓋もありませんけど。(個人の体感です)




実際そこで「日本て~」と個別に言及するからダメなのであって、確かに「世界では」民主主義が後退しているのは確かなんですよ。
Freedom in the World 2019: Democracy in Retreat | Freedom House
例えば上記ブラックマジシャンガールのような「体感」ではなく、世界における民主主義と政治的自由度を継続的に調査し、(もちろん完璧ではないものの*1)ジャーナルよりも広く一般にアクセスしやすい基準である『フリーダムハウス』の評価でも直近である2019年の報告書において「13年連続で世界の政治的自由は後退している」と述べているわけだし。
リベラルな民主主義政治を愛する私たちにとって『世界』は確実に住みにくくなっている、というのはおそらく確実なトレンドであります。
それは中国の台頭という意味でもそうだし、民主主義陣営内部におけるアメリカのトランプ旋風やEUで広く見られる極右政党台頭という意味でも。
Japan | Freedom House
ちなみに、そうした世界における後退トレンドの中で日本の政治的自由度の評価はというと……100点中96点であります。世界で10本の指に入る位には、日本というのは自由だそうですよ。
満点ではなくマイナスされている部分は、メディアの自由度の低さと、マイノリティ保護が欠けている、という点であります。まぁこちらも理解できるかなあ。


世界で10番目なんて日本はおっくれってるー! それより上位のカナダやオーストラリアに移住しよう!
――いやあ独裁政権にNOを言えない日本も住みにくくなってしまったものだよね。これもアベセイケンのツケか。
アメリカ86点・イギリス93点・フランス90点・ドイツ94点・韓国83点・中国11点、その他100以上の諸々の国たちから目を逸らしながら)




ということで反知性主義的な個人の体感よりは、まだフリーダムハウスの評価の方を信用している僕からすると、やっぱり別に日本の政治的自由が阻害されているとはまったく思わないかなあ。
もちろんそれもこれもその根本には私たち有権者のvoteあってこそ、というのは否定できないわけで。
だから「投票しよう!」と呼びかけること自体はまったく問題ないし、むしろ積極的に賛同するところではあるんですよ。

「ホント...日本(赤文字で強調)て住みづらくなっちゃった...」

独裁政権=未来(未来は赤文字で強調)は暗黒次元(ダークディメンション)!」

「本当に今の売国政権で日本の未来は大丈夫かと思うわ!(がっかりの絵文字)(涙の絵文字)(目くりくり絵文字)ヤバイ??!!(嘆きの絵文字)アテム『決闘者のみんな!今こそ正義の一票スタンバイだぜ!!(グットの絵文字)』」

ところが、ありもしない「危機」を煽って人を動かしてしまう人たち。
それこそ両マジシャンの台詞は蛇足で「Let's Vote」だけでいいじゃないですか。それなのに自身の政治的イデオロギーを隠し切れずに要らない言葉を付け足してしまう人たち。
まぁ最近の香港デモでも、その数と盛り上がりだけを見て「香港(59点)の方が日本より進んでる!」という愉快な言説で日本の危機を煽る人たちが一杯いたから仕方ないよね。*2
そうした危機扇動の効果自体はやっぱり否定できませんけども。でもそれがバレた時のカウンターを考えたら、やっぱりうまい方法だとは絶対に言えないでしょう。実際今回の遊戯王ネタも批判が多いように見えるし。
それこそオオカミ少年の寓話なんてみんな知っているはずなのにね。




みんなだいすきブラックマジシャンガールも憂う、日本の政治的自由の度合いについて。
みなさんはいかがお考えでしょうか?

*1:よく批判されるものとしては、彼らの評価軸は「アメリカ的」自由や民主主義である、という点。故にそれはアメリカにとっての「自由の家」である。

*2:ちなみに香港こそここ数年来ずっと点を落としてきていて63→61→59、まさに「住みづらくなっちゃった」がそのまま文字通りに進行中の地域でもある。

通常日記

手抜き日記。
 

 

 

 

 

 

 

 

  • ネコが大量の野生動物を殺してしまい希少な動物たちが絶滅の危機に瀕している - GIGAZINE
    • これだからニャンカスはこまるワン。でもまあ飼い主である人間もいっぱい絶滅させてきたからね。飼い主に似たのだ。
    • マジレスすると数が自然状態の時よりも決定的に増えると、ヒトであろうがネコであろうが被捕食側は絶滅する、というそれこそ地球上で無限に繰り返されてきた光景ってだけだよね。やっぱ地球は人間の数にもたんときがきているのだ!

 

 

 

 

かつての嫌韓たちが「いいぞもっとやれ!」と嗤うとき

思えば2002年のあの時から遠くにきたもので。




日本の輸出規制に大喜びする韓国人 悪いのはすべては日本のせい、ボイコットの言い訳もつく!(1/7) | JBpress(Japan Business Press)
これは日本の古き良きネット上の『嫌韓』な人たちがやってきたことと相似形だよねえ。

天皇土下座発言に大喜びする(一部)日本人  悪いのはすべては韓国のせい、嫌韓の言い訳もつく!

レーダー照射問題に大喜びする(一部)日本人  悪いのはすべては韓国のせい、嫌韓の言い訳もつく!

徴用工問題に大喜びする(一部)日本人  悪いのはすべては韓国のせい、嫌韓の言い訳もつく!

もちろんあちらの日本製品不買運動などと同じように「断交しろ」という声もあったりしますけども、それよりもずっと薄く、だからこそ広くある韓国(ここでは韓国『国民』ではなく『政府』という意味で。以下同じ)への広い反発が温存され続けている現状として。
そして悲しいことに、概ね間違ってないのが、日韓関係の現状を物語っている感。
一周回ってwin-winな関係と言えるかもしれないね。losel-oseとか言わない。


個人的にすごく面白いのはこうした旧2chにあったような古い『嫌韓』な人たちって、もちろん例外や別の意見はあるとしても、韓国の反応に対して単純に怒りを表明するというよりも「いいぞもっとやれ!」と煽る所にあると思うんですよね*1
それは間接的には日本政府の反撃を煽るという意味があるものの、むしろ直接的には韓国の行動を煽るという意味でより強く。
(彼らが考えるところの)韓国が韓国らしい行動を「正しく」とることが日本の世論にどのような影響を与えるか、正しく確信している。
もちろん露悪的に危機を煽っているという見方もできるでしょう。。
それは、2002年のワールドカップから始まったとされる彼ら彼女らのネット上の『嫌韓』トレンドにおける「韓国を知ればみんな韓国をキライになるに違いない!」という素朴で歪な願いとして。





だから昨今の情勢に影響与えた最近のニュースである、レーダー照射も、天皇土下座発言も、徴用工問題においても、伝統的右派にあるような「けしからん!」という声だけでなく、むしろ「いいぞもっとやれ!」と彼らは叫ぶことになる。
韓国人の日本に対する好感度は上昇、いっぽう日本人は...... | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
日本の韓国に対する好感度は下落 韓国の日本に対する好感度は上昇 - ライブドアニュース
韓国世論調査:韓国に対する好感度、日本は最低_中国網_日本語
何故ならそうした韓国政府の行為が日本の世論にどのように影響を与えるのか、彼らは確信しているから。
やっぱり竹島慰安婦問題がメインだった頃には無かったトレンドだと思います。
かくして、まさに嫌韓という限られた一部でしかなかったトレンドは、少なくとも日本の世論において概ね『歴史の正しい側』に立つことになった。


韓国への「反発」ではなく「扇動」へ。
いつからか、こうなってしまっているのはとても面白く興味深い構図だと思います。
【独自】韓国の“ホワイト国”除外について 国の意見募集に98%「賛成」 (テレ東NEWS)
一部ネット上だけにあった『嫌韓』が、その程度の差はともかくとして、しかし多かれ少なかれ日本の世論に共有されるようになった現状。
もちろんそれをアベセイケンの責任にすることはできますけども、一方でそれを望んでいる人がいる以上それを完全に無視することもできない。トランプさんも、文さんも、そして安倍さんも民主主義国家の政治家として正しい振る舞いではある。故に外交政策は内政を反映すると言われているわけで。


かつて嫌韓ネトウヨと罵られた彼ら彼女らは、少なくともこの現在の状況を見る限り、歴史の流れを先どっていたのか?
あるいはこの「韓国離れ」はやはり一時的なトレンドでしかないのか?


みなさんはいかがお考えでしょうか?

*1:当時からも嫌韓からの派生として『笑韓』というのはあったりした。故にただ怒るのは素人であると。

現代中国の「リベラルな国際秩序」への二重の挑戦

中身という意味でも、維持という意味でも。



秩序をつくるのは誰? : 地政学を英国で学んだ
面白いお話。

この彼の議論のエッセンスだけまとめると、
「リベラルな国際秩序という言葉はそもそも矛盾しており、危険だ」
ということです。
いやいや、どこが矛盾しているんだ、と普通だったら感じるところですが、彼の言いたいことは、
アメリカがつくったとされる戦後のリベラルな国際秩序は、そもそもリベラルに形成・維持されたわけではない」
ということです。
つまり「秩序」(order)をつくって維持する行為というのは、そもそもリベラルな姿勢では絶対に無理、ということですね。

秩序をつくるのは誰? : 地政学を英国で学んだ

概ねその通りだと頷くしかないお話かなあ。それこそ一部の日本人な私たちにも多い『国連』信仰も、あれだって結局はリベラルな大義実現というよりはむしろ、それはもうただただ大国間の利害調整の為に存在し(改革が事実上失敗したこともあって)続けているわけだし。
国際社会の致命的問題は拒否権を使って見ない事にしようぜ! というすばらしき解決策。それでも、以前の国際連盟と同様に、何も無いよりはずっとマシではあるんですが。
本邦でも人権委員会についてのアレコレが言われるようになってきましたけども、そうした構図が大前提にある国連を単純にリベラルな組織と見るのはやっぱり上記でも指摘されてるように矛盾であり、(解っているならば)欺瞞だよね。




ということで、個人的にはこの国際社会における主流派としての「リベラルさ」を支えてきたモノこそ冷戦期を通じて西側世界が証明した「豊かさ」であるとは思うんですよね。
リベラルな自由主義が私たちのミクロな社会に根付かせたのも商業の発展があったように、アメリカという傲慢な帝国主義的リーダーがありながらもそれが「リベラルな国際秩序」として受け入れられてきた要因として。
西側先進国の全てで繰り返されてきた、日々の生活に豊かさがあれば人びとはよりリベラルとなり、引いてはその外交政策もリベラル志向へと近づいていく。
経済成長が都市の市民階級を膨らませ、その彼らが一部の運動家に過ぎなかった自由主義的運動を広く支持することで主流派となっていく。治安という意味でもそうだし、あるいは環境保護という意味でも。
豊かさはすべてを解決する。クズネッツ曲線を讃えよ!
つまり自由主義は経済成長とともにやってくる。
西側につけば君たちもお金持ちになれるぞ!(自由主義も一緒にね!)
もちろん望んだ国すべてがそうなれたわけでは絶対にないものの、しかし金持ちになって国のほとんど全てがそうしてきたのも間違いない事実だったわけですよ。元々失敗事例こそ多かったものの、しかしソ連が結局崩壊して冷戦が終わったように明確な反例があったわけでもなかった。


ところが21世紀の中国という例外が生まれてしまった。


経済発展と、しばしば勢いにまかせてはじまってしまう民主化(それに伴う政治的混乱ひいては革命)を絶対に阻止することを至上命題にしている中国共産党は、まさに上記経済発展と自由主義到来の失敗事例を考えれば合理的ですらあります。おそらく、他の国々は内心で解っていてもそれ実行できなかったのだから。
しかし中国はそうではない。
経済発展を実現し、その後にオマケでやってくる自由主義的価値観も一緒にどうぞと強要する西側圧力をものともせずにはね返す姿は、良くも悪くも多くの国々の背を押すことになるんじゃないかな。
そしてひいては「リベラルな国際秩序」の支持も……。


だからやっぱり現代中国の成功と台頭というのは、リベラルな国際秩序への二重の意味で挑戦になっていると思うんですよね。
単純に既存のそうしたアメリカ主導の国際秩序への挑戦という意味でも、
そしてそれを維持してきた自由主義と経済発展が一緒にやってくるはずだという確信という意味でも。


「リベラルな国際秩序」への中国の二重の挑戦。
それがどう転ぶかはともかく、しかしこの挑戦が21世紀歴史=国際関係を大きく動かすイベントであることは間違いない。未来の社会の教科書に載るレベルには。
いやあ一体どうなるか今からwktkが止まりません。


みなさんはいかがお考えでしょうか?

ゆえに悲観的な『小さな政府』主義者たち

求む「最悪から二番目」から脱出する方法。


サイコパスやナルシストほど権力を握りやすいのはなぜなのか?どうすれば「真のリーダー」を生み出せるのかまとめ - GIGAZINE
うーん、まぁ、そうねえ。

現代は狩猟採集の時代よりもはるかに複雑ですが、冷酷で共感力のないリーダーを排除すべく何らかの評価制度が必要だとテイラー氏は強調しています。この仕組みは政府を初めとする世界の機関や企業を大きく変えるはずですが、世界を危機的状況から脱出させ、権力に値する賢明な人々がリーダーになるには必要な考えだとテイラー氏は述べています

サイコパスやナルシストほど権力を握りやすいのはなぜなのか?どうすれば「真のリーダー」を生み出せるのかまとめ - GIGAZINE

明らかにトランプさんあたりを念頭に置いている記事っぽくてちょっと面白いよね。まさに彼らは公正な選挙を通じてアレを選んでしまったわけだし。そりゃマジで「これはまずいかもしれない」と危機感を抱く気持ちは解ります。
まぁそれでも間違いから比較的素早く立ち直れる、というのが民主主義政治の利点でもあるわけで。
実際、本邦の安倍政権の惨状の一方で、しかし野党支持率推移を見る限りおそらく最も可能性が高い構図としては「私たち日本は今でもかつてのセイケンコウタイ祭りのトラウマを抱えながら生きている」からなわけだし。
早くみんな忘れてくれるといいのにね。





私たちが信奉する民主主義は正解を選ぶことには失敗しても、しかし「真のリーダー」ではなかった時のダメージを最低限に抑えられる制度、については安全装置がなんとか働いている。
ちなみにもう一つ後ろ向きな解答としては『小さな政府』という考え方もあるんですよね。
政治決定とは元々独占的であり、しばしば私たちの市民権を毀損し、そして民主主義はどこまで行っても多数の独裁からは逃れられない。規模の巨大化による本質的な腐敗と汚職から逃れられないのであれば、初めからそれを目指さない方がいい、なんて。
私たちは「真なるリーダー」を選べないどころか、しばしば不適格な人物すらリーダーとして選んでしまう。
だったら初めからその権限を出来るだけ小さくしておけばいいじゃない!
まぁ確かに正論ではありますよね。


しかし一方で上記リンク先でも言及されているように、現代世界といえば気候変動から移民難民やら核問題まで「より」大きな協力体制が求められる時代でもある。
そんな時代であればこそ、「より」求められる真のリーダーシップ。
現状のトランプさんが資質どころかやる気も無いのは明らかではありますけども、それを言ったらどこまでいっても口だけで中国やロシアを動かすことができなかったオバマさんだって似たり寄ったりだったわけで。


こうしたハードルを解決するための(僕もどちらかと言えばこちらではある)『大きな政府』支持派は、この「真なるリーダー」問題――というよりは「より賢明なリーダー」問題を、決して避けては通れないと思うんですよね。
何しろ大きな政府を目指すと言うことは、失敗や汚職の際の被害が大きくなるということは確実なんだから。万一の失敗の際のデメリットはより大きくなる。




私たちは一体どうすれば「真なるリーダー」を選ぶことが、せめて可能性を上げることが、できるだろうか?
まぁ少なくとも、現状のままの公平な民主主義でやっている限り不可能であることは概ね確実じゃないかな。
でもしかたないよね。普通選挙ではトランプとかアベに投票するおろかな愚民どもでいっぱいなんだもん!
もしかして:中国モデル


「真のリーダー」を生み出す方法の現実性について。
それに悲観的な小さな政府を支持する人たちは、故に明確に回答している。政府機能は小さくすべきであると。


大きな政府を支持する)みなさんはいかがお考えでしょうか?