マスコミ叩きは何で楽しいの?

「週刊誌の編集長たちが集まって、週刊誌のこれからを考えるシンポジウム」レポート
http://twitter.g.hatena.ne.jp/maname/20090516/1242440318

かなり面白い。
まぁ当事者達が語る裏話は何だって面白い、と言えばそれまでですけど。
名誉毀損で訴訟祭りだとか、広告費が効果ないってぶっちゃけてる所とかかなり興味深い。


で、一番面白かった部分。

週刊金曜日「金曜日の編集者見ていても思うのは、もっと仕事を楽しんでやれよということ。強い者が弱い者をいじめてることを暴くことは楽しいことだ。それで国会議員クビにできたりする。今は楽しんで雑誌の仕事をやることが欠けてきているんじゃないか」

http://twitter.com/tsuda/statuses/1809897956

マスコミは「第四の権力」なわけで*1


ここでマスコミの中の人達の自己評価はさて置き、
外からマスコミ叩きをしている人達の多くが「強い者が弱い者をいじめてることを暴くことは楽しいことだ」と思ってるんじゃないか。
きっと週間金曜日さんの意図は別の所だろうけど、実はネットのマスコミ叩きの本質はここなんじゃないかと思う。

マスコミが政治家を叩くのを楽しむように、(一部の)一般市民がマスコミを叩く。


マスコミが公務員の高給を叩くように、マスコミの高給取りを叩く。
マスコミが政治家の迂闊な発言を叩くように、マスコミの発言を叩く。
マスコミがとにかく権力を持つ与党を叩くように、マスコミの持つ権力をとにかく叩く。
「強い者が弱い者をいじめてることを暴くことは楽しいことだ」この感情の前にきっと両者に違いなんて無い。


ここで実際にマスコミが一般市民より権力が「実際に」あるかどうかは問題じゃない。
一般市民にそんな風に思われてるかどうか、だ。


政治家は極当たり前のリスク管理として、一般市民からできるだけ不満を持たれない様に振舞う。だって選挙があるから。
勿論出来てない人も居るけれど、そういう人は大抵マスコミの餌食となる。


じゃあマスコミの中の人はそういうリスク管理を行っているの?
と、考えると……。
結果、できてない人は一部の人達の餌食となるわけだ。


その特権だとか、その不公平感だとか、その偏向性だとかは実は後付の理由なのかもしれない。
本当は、
「強い者が弱い者をいじめてることを暴くことは楽しいことだ」

*1:ほんとは「第四の階級」みたいな意味らしい