かつてABCD包囲網というものがあった

「日本の食料自給率40%」は大嘘!どうする農水省|食の安全|JBpress
日本の食料自給率なんて本当はそれなりに高くて、では何故実際の数字が隠されているかと言うと、それは農水省が悪い! 的なお話。そして食料は余ってるんだからそもそも食糧危機が起こるはずがない、と。まぁ確かに言いたい事は理解できなくはない。


しかしこうした議論が何故噛み合わないかと考えると、その原因の一つに「なんでも金さえ払えば本当に欲しい物が買えるのか?」という疑問があるんですよね。実際希少鉱物資源などが現在進行形でそうなっているように、「金を出しても買えない」という状況は確かに存在するし、かつてはそれはもう腐るほどあった。結局前大戦の時だって日本は石油を売ってくれなくなってどうしようもなくなったわけだし。
私たちは今では当然「金を払えば買える」と信じているものの、それは実際の所つい最近出来た信仰でしかない。その信仰の由来は自由貿易から外れることは悲劇の始まりであると、かつての世界恐慌のときに学んだから。


で、本当に「足りない分はいつでも買えるのか」という事を疑う人と信じる人には越えられない壁がある。ということが今回のような議論において話が噛みあわない事の原因の一つではないかと思うのですが、皆様はいかがお考えでしょうか。