最大の敵は無能な味方である

見事にそれを地で行ったお話だったなぁと。まぁ結構よくあるお話ではありますけど。


朝日新聞デジタル:光市母子殺害の元少年、死刑確定へ 最高裁、上告棄却 - 社会
ということで紆余曲折……は特にあった気もしませんけど、とりあえず最終判断が出たそうです。皆さま色々おつかれさまでした。まぁなんというか僕としては死刑議論に関して自称中立というか、賛成にしろ反対にしろ、今後の人生において死刑の有無による利害関係者になる予定もおそらくないのでどうでもいいと言えばどうでもいいんですけど、しかし多くの人と同様にこれは……と思わずにはいられない展開ではありました。


光母子殺害:元少年揺れる胸中…差し戻し上告審判決前に
今日の判決が出される直前の上記記事にしても、毎日さんのポジションとしてはおそらく死刑反対の論調でこれを書いたのは理解できます。しかしこの記事によって反対派の人たちはともかく、消極的・積極的賛成派の人を説得できると思っているんでしょうかね。

 「端的に言えば、悲しかった」。4年前、死刑を言い渡された瞬間をそう振り返る。「僕1人の命では、亡くなった2人の命を償えない。未来を取り戻すことはできない」と思うからだ。臓器移植のドナー登録に触れて「1人の命でも、複数の人の命をつなぐことができる」とも話し、「命をなくす死刑には反対」と続けた。

光母子殺害:元少年揺れる胸中…差し戻し上告審判決前に

どう見ても逆工作にしか見えないんじゃないのかと心配になるほどです。これを反省しているとして「やっぱり死刑はない方がいい!」なんて説得される奇特な人がいらっしゃるんでしょうか。
まぁぶっちゃけ今回の発言だけでなく、某ドラエモンが云々の話だとか、実のところ彼こそが「無能な味方に苦しめられた人物」と言うことはできるかもしれません。そんな策を弄しすぎた結果が「死刑にしろ!」の大合唱であったと。
ともあれ今回の事件はほぼ一貫して、史上最年少という点も相まって死刑反対を唱える人たちの遊び場、になってしまったことが最大の悲劇だったのかなぁと。上手くやればO・J・シンプソンさんのような展開*1だって出来たはずなのに。素人の僕としても、もう少し『反省した元少年』という点を押し出していけば良かったのに、と適当なことを思わずにはいられません。それをやろうとした結果があの数々の弁護だったのかと思うと、その点で日本の弁護士制度に絶望するしかありませんが。


とは言うもののそれが右にしても左にしても、「日本人が目覚める為に北朝鮮からミサイルを何発か撃たれた方がいい」とか「日本人が目覚める為にもう何基か原発が爆発すればいい」とか、結構何処にでも見られるお話ではありますよね。いつだって無能な味方こそが足を引っ張りまくるんだなぁと生暖かい気持ちになってしまいます。まぁ最近の元俳優な人の反原発のアレにしても、似たような構図において、逆ポジションに立つ人たちはいい加減笑いが隠し切れないないだろうなぁと思わなくもありませんが。
かくして「ドラエモンが〜」や「首に蝶々結びを〜」などと言った(言わされた)人は見事に死刑が確定しまったと。彼が悪いのか弁護士たちがアレだったのかは解りませんが、やはり他にやりようはなかったのかと。