発狂トリガー数え役満

ということでなんか盛り上がってた河本さんのお話。


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せいぜい一部のワイドショー的なお話だったはずが、いつのまにか何故か炎上しまくってたそうで。うーん、まぁ、なんというか、どうでもいいと言えばどうでもいいんですけど、ただ今回のお話の構成要素を見てみると――その本質的な議論はさて置くとして――炎上するのも納得だなぁとは思ってしまうんですよね。
少し前の『極東ブログ』さんの虚構新聞ネタで、こうした構図を的確に表している言葉を述べていらっしゃったのでそれを参考にすると、

 私としてはその反応にちょっと驚いたのだが、まあ、ネットのカルチャーを見ていると「小泉純一郎」「TPP推進」とかいうキーワードにすぐにこの手の反応が出るのは知っているし、「石原都知事」「南京虐殺」「従軍慰安婦」「靖国神社」でも似たようなことになるのも知っている。「竹中平蔵」もそういうキーワードだったわけだ。
 でだ、「竹中平蔵」はさておき、この手の発狂トリガーのキーワードに「橋下徹」が含まれているようになっていることは知っていた。私は彼にはほとんど関心はないのだけど。
 ツイッターとかして多数の人をフォローしているなら、「橋下徹」が発狂トリガーのキーワードとして、タイムラインが時として発狂ツイートだらけになるのは何度もあったはず。

ブログはどこまで嘘をついていいのか: 極東ブログ

『発狂トリガー』ですって。上手いこと仰いますなぁ。それはもう名前が出ただけで冷静な議論がどこかへ吹き飛んでしまう、約束された炎上の件、であると。
やっぱり今回の河本さんのそれは典型的な「発狂トリガー」満載であったと思うんです。そりゃ大炎上しちゃいます。勿論悪意からではなくただ単純に冷静に指摘している方も少なくない数居たんでしょうけども、しかしそんな冷静な声もまた、こうして大きな問題になっていくことの燃料となってしまうのでした。特に今回はただ右側の人たちだけでなく、逆サイドの左側の人たちへも強い訴求効果が生まれてしまった辺り、もう避けようのない運命だったのでしょう。

発狂トリガーの数え役満やー! とタイトルで言っておきながら13個の半分も出てきませんでした。誰か残りの7個を埋めてください。
ともあれ、まぁセンシティブな話題にまっしぐらでした。もちろんこうして大事になったことを契機として、最終的にこれが制度の改善なりと良い結果に結びつけば良いのでしょうけども、そんなことはまったくなさそうな辺りとても生暖かい気持ちになってしまいますよね。ただ鬱憤を晴らしたいだけ。「ズルい!」と叫ぶ人たちと「バカなやつらだ」と呆れる人たち。かくして現状は維持されていく。
話題に上がるだけまだマシなのか、こんなことなら話題に上がらないほうがまだマシなのか。そんな発狂トリガーについて。でも、かつて私たちが望んだ『市民感覚』ってそういうものだったとも言えますよね。すごく市民感覚のある社会。いやぁすばらしいなぁ。


一体なんでこんなことに。