「大統領としてできることすべて」に『銃規制』は入っているか?

選挙後の今というタイミングは幸か不幸か。


米コネティカット州の小学校で銃乱射、子供20人 大人6人死亡 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News
ということでまた暗澹とさせられるアメリカさんちの銃犯罪であります。

【12月15日 AFP】米コネティカット州(Connecticut)ニュータウン(Newtown)にあるサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)で14日午前(日本時間同日深夜)、若い男が銃を乱射し、子供20人と職員6人が死亡した。

 州警察や当局の発表によると、犠牲になったのは5〜10歳の児童で、18人が校内で死亡、2人が搬送先の病院で亡くなった。現地報道によると、死亡した職員には校長も含まれていた。

米コネティカット州の小学校で銃乱射、子供20人 大人6人死亡 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News

これでまたしばらくは銃規制の議論が盛り上がるのでしょうけども、しかしまぁやっぱり一筋縄ではいかないのでしょう。特にこうして子供の犠牲なんて出てしまったら「だからこそ愛すべき我が子をこの手で守るのだ」的なキャンペーンが、しばらく後で規制反対派の人たちから盛り上がってしまいそうだなぁと。
端から見るととても不思議なトートロジーなお話ではありますけども。


さて置き、まぁ実際オバマさんといえば、一期目の選挙戦まではともかく大統領就任後のポジションとしてはほぼ一貫して『銃規制』についてはよく言えば中立――悪く言えば無関心であったのでした。
銃規制と同性婚に対する米世論に変化、米国 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
といっても、その背景には特に9・11以後になって『銃規制』は選挙争点にならなくなってしまった、という身も蓋もない現実があるわけで。アメリカにとって銃規制の問題は多分にないーぶなお話であるので、確実な勝算がない以上そこには触れないでおく、というのは確かに戦術としては正しいですよね。
それこそ「同性愛支持」を訴えることは賛成派と反対派たちの票(どれだけ投票行動にまで影響を与えるか)のトレードオフからは合理的だったけども、しかし「銃規制」ではそうではなかった。結果としてみれば、オバマさんの再選戦略はおそらく正しかったのでしょう。


結局のところ、(ライフル協会のような強力なロビーを無視してでも)大統領が動くには世論の背景がなければどうしようもなわけで。そして、それもない。最早『日常風景』の一コマになってしまった彼ら。今となっては支持が高かった90年代にもっとやっておけば良かった、とは言えますけども。
いやぁオバマさんじゃありませんけど泣くしかありませんよね。
現代アメリカを二分する最も強固なカベの一つ。決断してしまったらそれこそ国が二分しかねないとあってはどうしようもないのかなぁと思ったりします。


みなさんはいかがお考えでしょうか?