「100円のコーラを1000円で売る方法」ならぬ「同じCDを何枚も売る方法」

今更なお話ではありますけど。


痛いニュース(ノ∀`) : 【画像】 今年もAKBファンのCD大量買いが話題に - ライブドアブログ
http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/oricon_2037662
わー一杯買ってるー。この斜陽とされる時代にそれだけの数字を売り上げたというのは、やっぱり一面においてはこれが『最適解』だったということの証明でもあるのでしょう。
まぁなんというか毎年恒例の風景となってきた感はあります。個人的には、上記リンク先でも指摘されているように、もういっそのこと投票券そのものを売りに出しちゃえばいい気はしますけども、しかしそれはそれで彼らの最後の守るべき一線を越えてしまうのでしょう。「CDを一枚につき投票が一回できます」と「彼女に投票する権利一票につき1000円です」というのには、結果としては同じであっても、しかし与える印象としてはだいぶ違うわけで。




ただまぁしばしば批判されるこのやり方が公正ではないとしても、しかし本来の目的――誰が最も人気あるのか=引いては誰が最も稼げるのか――という市場やマーケティングの点ではこれ以上合理的な方法もないわけで。
つまるところCDを最も売ることができるのは誰か。
最も売れる人を発掘し、その人をトップに据えるという意味ではこれ以上ないほど適切なやり方ではあるでしょう。この本来の目的から鑑みれば「投票と引き替えにお金を払う」という手法を非公正や腐敗だと批判するのはまったく違いますよね。そもそも別にそれは公的で民主的なやり方で最も支持される人物を選んでいるわけではないのだから。興味がないなら無視すればいい。興味があるなら自己責任でいくらでもつぎ込めばいい。
要は、誰が一番にゼニをひっぱってこれるのか、というだけ。
市場論理の権化たるアイドルたち。
ともあれ、やっぱりこちらも昔から言われるように、ホステスや水商売なそれと一体どこが違うのかと言われると困ってしまいますけど。
「今週の指名数ナンバーワンホストガールはだぁれ?」なんて。
少なくともあまり興味ない人たちがそう見るのは自然であり、そして、概ね正しい。でもそれはだからといって必ずしも間違っているわけではないし、むしろ本来の目的としてはこれ以上ないほどに、正しいやり方でもあります。ただそれを恥ずかしげもなく『選挙』と名を付け煽っていることは大成功の要因の一つでありすばらしいアイディアだと思うと同時に、鼻で笑ってしまうお話ではありますけど。
いやまぁ現実の選挙も似たようなものだろうと言ってしまうと冷笑的すぎて身も蓋もありませんが。


投票権を付けてCDを売る。名前以外はとてもすばらしいマーケティングのアイディアだよね。