そう「反ユダヤ主義的だ!」と罵ればね

卍をなくすためのたった一つの(とは言えないものの概ね)冴えたやりかた。


お寺の地図記号はナチス連想? 変更案に異論も - BBCニュース
【世界からみるWEST】「卍」はナチス想起?日本の地図記号変更の是非…“アホな外国人”批判に英メディア関心(1/3ページ) - 産経WEST
昨日の通常日記でタブ整理してて気づいたネタ。少し前の話題ですけど「卍」がなくす予定だそうで。

 英紙テレグラフは、「卍」の印が彫られた賽銭箱や、「卍」の記号がついた京都市内の住宅地図などの写真を掲載し、日本では「卍」の使用が一般的であることをわかりやすく示した。その上で、コミュニケーションを専門とする日本の大学教員から「海外から来た人が『卍』記号を見てその起源や意味をたずねる機会があれば、否定的なイメージを取り除くいい機会になる」との内容のコメントを引き出している。

 また英紙インディペンデントは、観光振興のために伝統を軽んじる日本の当局を批判した英国内の意見を紹介した。「ナチズム以前にずっと気高い意味があったにもかかわらず、ツーリズムのために検閲する必要を感じているとは悲しく思う」−とのツイッターで、投稿者はスコットランドの12歳の女の子だ。

【世界からみるWEST】「卍」はナチス想起?日本の地図記号変更の是非…“アホな外国人”批判に英メディア関心(1/3ページ) - 産経WEST

うーん、まぁ、そうね。この少女の言うことは大変ごもっともだとは思うんですが、今更それを「うちらに」言われても、感すごいよね。


そもそも論で言えば、別にユダヤ陰謀論を言うつもりはありませんが、こうした「卍はナチス賛美だ!」的な愉快な言説は、こちらも結構話題になったポケモン騒動*1なんかを見れば解るように概ね善意あるユダヤ人社会な人たちからやってきているのでしょう。
かくして、かわいそうなユダヤ人たちの訴えを欧米(アメリカでは特に)社会の人たちは無視できず、そんな欧米社会からの善意による無言の圧力を日本は無視できなかった。
上意下達な地獄のピタゴラスイッチ感。
これは何も「直接の」圧力というわけではないのが、面白いお話でありますよね。あくまで日本側が配慮して、そう決めたというだけ。よくあるユダヤ陰謀論というよりは、むしろ天国だけでなく地獄にも通じる『善意』の所為でしょう。そしてそれこそが所謂ユダヤロビーのパワーの源泉でもある。
ザ・自主規制な典型的構図。
なのでやっぱり「今更」BBCがこうした報道をするのはまぁなんというかアリバイ感というか泥縄感がやっぱり強いなぁと。貴方たちが始めたことが、まわりまわってそうした善意による圧力が私たち日本にまでやってきた、というだけ。


反ユダヤ主義」というマジックワードのおそろしさが半周遅れ位で日本に到達した感じ。昨今の欧米社会を見る限り徐々に効力を失いつつあるので、むしろ今後どうなっていくのか=反動があったりするのか、は結構興味深いお話ではありますけど。

*1:「日本語版」ポケモンカードの一枚に卍を持った絵があって、ユダヤ名誉毀損防止同盟の非難によって回収騒動に