「恐怖」によって大衆を操作しようとする人たち

まぁどっちもどっちだよね、というと身も蓋もありませんけど。


日本の「報道の自由」を考える~本当の問題はどこにあるのか(江川紹子) - 個人 - Yahoo!ニュース
概ね同意できるお話ではあります。それこそ香港より下とか日本の自由どんだけという感じで苦笑い感。

そうした国々よりも、日本は「報道の自由」が低いと言われても、私もピンとこないのが本当のところである。「国境なき……」によれば、ランキングのためのデータとして、メディア関係者や弁護士、学者などに87の質問に答えてもらっているというが、主観の入る問いが多いわりに、どういう人たちが選ばれ、どのように評価対象を割り振っているのかもよく分からない。評価のために一定のものさしが各国に当てられているかどうかも不明だ。
海外との比較は、具体的な制度のあり方について、各国と比べて日本の状況を評価したり、外国のよい所を取り入れて日本の制度改善に役立てるためには大いにやるべきだと思うが、漠然とした「報道の自由」を比べた「国境なき…」のランキングからは、私自身は学ぶところがあまり感じられない。一海外NGOの評価として参考にするのはいいにしても、ランクの低さに衝撃を受ける必要もないのではないか。

日本の「報道の自由」を考える~本当の問題はどこにあるのか(江川紹子) - 個人 - Yahoo!ニュース

個人的にこうした人たちの狙いって単純に反日や所謂ジャパン・ディスカウントというよりは、むしろポジショントークな「恐怖」による印象操作の方に熱心なのだろうなぁと。
実際それは古今東西の政府による自身の強権化の目論見としては見慣れたモノではありますよね。少し前のアメリカから、現在進行形のヨーロッパまで。きっと日本もそうなった時同じように振る舞うのはまず間違いない。曰く「市民たちに危険が迫っており、故に我々は安全の為に行動しなければならない」なんて。
まぁまったくのウソだとは言いませんけども、概ねどこでもそうした言説が政府権限の強化・自由の制限への正当化として使われてきたわけで。それらは悲しいかな私たちに有効である故に、最早テンプレとすら言ってもいい。
――「テロの為に安全を守らねばならない!」なんて。
もちろん報道に関わる皆さんが自らの自由に関して本気で案じているのは事実でしょうけども、結果として、必要以上に「恐怖」を煽ることでそうした批判先と同じような振る舞いに至っているのって愉快な光景で、自覚ないのかなぁと端から見ていてしみじみ思います。


「貴方たちの安全が損なわれる!」
「貴方たちの自由が損なわれる!」


彼らはどちらも同じ顔をしている。(広義の)権力闘争を見ている感じでちょっと面白いよね。