『狼と香辛料』読んでる

ええ、もちろん今更再放送アニメに釣られてです。
とりあえず八巻まで。


中世ヨーロッパの流通経済な話、って勝手に先入観あったんですけど、全然違ったぜ。
ホロかわいいよホロ、っていう話でした。


マグレブ商人とかジェノヴァ商人とか期待してたんだけど、どうやらもうちょっと後の方の年代っぽいような。
全体の話が進んでるのもあるんですけど、まぁ経済ネタもそろそろ切れそうだなぁと思ったり。
あと出てない主なネタって高利貸位? 他には戦争経済位か。


あくまで主人公とヒロインの関係ありきというか。
いやそれでも面白いからいいんですけど、想像してたのとは違ったなぁというか。


で、この話を思い出したんです。

あかほりさとるいわく「ライトノベル業界そのものが危ない」

この本、ほかにもあかほり先生の作家論――デビューするにはどうしたらいいか、専門学校などには通うべきか、など――が書いてあって、非常に面白かったです。特に、エンタメにおいて一番重要なのはキャラクターだと何度も繰り返している点。

http://ralf-halfmoon.jugem.jp/?eid=426
ラノベはキャラ命?

まぁその意味で『狼と香辛料』はかなり正しいラノベなんだな、と。
実際ホロのキャラはすごい良く出来てると思うし、確かに人気が出たのも頷ける。


↑の引用先にあるんですけど、あかほり先生は「それでも今のラノベはどんどんキャラ性よりアイディア勝負になってる」と仰ってるそうで。
まぁけどそれって単に需給の問題じゃないの? とは思う。


ちょっと前までテレビが何故か「アラフォー」とかすごい煽ってたのって、単にその年代の人達が一番金離れがいいからだろうし。
それはもっと前のバブル時代楽しんでた世代で。
もうちょっとしたら今度は50↑〜代を煽るようになるだろう。
そうやってどんどんターゲット層をずらしていく。
それがいいとか悪いとかじゃなくて単に効率の問題ってだけで。


きっとラノベもそうやって購買層をずらしている事の証左なんじゃないかなと。
昔はメイン購買層を十代ターゲットだったのが二十代、三十代、にどんどん広げていく。
そりゃそうでもしないと生き残れませんよね。ラノベなんて昔からやばいやばいって言われ続けてたんだし。


ラノベ読んでた層を今どれだけラノベに貼り付けさせる事ができるか、
ラノベ読んでる層を今後どれだけラノベに貼り付けさせる事ができるか。
多分そういう勝負なんじゃないかと。


キャラ性だけで良かったのが、SFや新本格化やら文学(笑)を取り込まなければ生きていけない。
それが進化なのか退化なのかは知りませんけど。
そして何時か「ライトノベル」は「ライトなノベル」じゃなくなる日が来るかもしれませんけど。


別にどうでもいいですよね。面白ければ。