人種差別という世界遺産

ズバリ言おう、オバマ叩きは人種問題だ | アメリカ | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 この際はっきりさせておこう。バラク・オバマ米大統領への反発には、アフリカ系アメリカ人を元首に選んだことへの激しい怒りが含まれている。私は人種問題に付きものの婉曲表現にはウンザリ。だから遠回しな言い方はしない。

 私が人種カードを使っているって? ではまずこのお決まりの批判に答えよう。人種は政治ゲームの切り札ではない。奴隷制度、南北戦争、人種隔離政策、暗殺、無数の暴動......すねに傷を持つこの国は、明らかに人種によって分断されている。それをごまかすのは世間知らずで不誠実な行為だ。

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三者から見ても、概ね正しい現状認識をしてるんじゃないかと思う。
オバマ批判には「多かれ少なかれ」人種差別の要素が存在する、という話。


まぁ歴史が教えるように、人種差別・民族差別なんてものは「国が下向き」な時に盛り上がるもので。
現在に至る決定的な流れができたのは大体1800年以降のヨーロッパの諸帝国の衰退からと何か*1で読んだ。
その時にどっかの馬鹿が「ヨーロッパ人は賢い・アジア人は傲慢・アフリカ人は愚鈍」とか真面目に語った影響が今でも続いていると。
どんだけだ。


結局の所、こうした人種差別は「スケープゴートの順位付け」でしかないと思う。
何かヤバイ時に最初に非難される順番。別にこんなのはアメリカだけが特にひどい訳じゃない。
単純にアメリカではそうした順位付けが他の国より比較的「明確な基準」だった、という事なんじゃないかと。
それはそれで確かに非難されるべきものではあるけど。


その意味で正しくオバマ大統領はアメリカが下向きな現在、まさに「優先順位の高い」中傷を受けていると。
オバマ夫妻はゴリラ(笑)だとか。
うちの国の前々首相はチンパンジー(笑)とか言われてましたね。
誰かをゴリラと中傷するのは人種差別なのに、しかし別の誰かをチンパンジーと中傷するのはそうじゃない。


人種差別ってそうした、まぁぶっちゃければ「大して意味のない」順位付けでしかない。


で、こうした現状をどうにかする為には正しい現状認識・正しい議論が必要なわけで。

 人種問題を語ることは怖い。自宅以外で、自分の意見を実名で言う勇気のある人は少ない。人種問題を論じる不快さに正面から取り組む代わりに、われわれは差別用語を避けるという時代遅れのやり方でお茶を濁すか、口をつぐんできた。しゃべらなければ問題が消えるとでもいうように。

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参考「解釈と弁明」というすれ違い通信 - maukitiの日記
うわー何処の国でも一緒だー!

*1:多分『憎悪の世紀』ニーアル・ファーガソン著とか