ミステリーは二度死ぬか

ゲーム的な意味で。


正月休みはだらだら『うみねこの鳴く頃に』やってました。で、考えたミステリーとADVゲームの関係。


ひぐらし』の頃から言われていた「ただ読むだけのゲームってどうなの?」という話を考える時、んじゃかつてはADVゲームそのものと言われた所謂「コマンド選択肢ゲーム」がどうなったかと言えば、衰退した。そして卵か先か鶏が先か、PCゲームにおけるミステリーも一度は死んだ。
コマンド選択肢ゲームは、確かにミステリーなどの推理ゲームと相性が良かった。それはゲーム=自分が謎を解く事、であったから。しかしそれでもコマンド選択方式のゲームは衰退した。それをゆとり脳なプレイヤーが満足に進めることができなくなったからとか、ライターの質のせいでそうなったとか、今になって適当な結果論を語ることはできるが。で特にえろげー界では紙芝居全盛期に至るわけだ。
つまり『ひぐらし』や『うみねこ』が何でこんな形式だったのかといえば、かつて一度失敗したゲームシステムから新たに適応する(かもしれない)為の物だったからと言えるんじゃないかと。それを狙ったのか偶々なのかは知りませんけど。


で翻って現在、それは成功しているの?
まぁ売り上げとかそういうので見れば確かに成功している、と言えるかもしれない。『うみねこ』も微グロアニメと化しながら色々やってましたし。


その意味で成功している、と言う事は確かにできる。じゃあそれが(広義の)ミステリーとしてのゲームが成功しているのか、と言えば怪しいわけで。コミケ毎半年に一作づつ出す方式で起こった事が何かと言えば、「作者による読者の裏をかくゲーム」だった。なんというかこのゲームにおいて一番楽しんでるのは作者だったんだ的なオチ。その事に対する是非はここでは置いといて、じゃあミステリーゲームの復権に繋がるかと言えば多分ない。
かつてのEVEシリーズかまいたちの夜のような時代が来るかと言えば、まぁ多分来ないだろう。


結局の所、かつて隆盛したミステリーがまた蘇るか?という視点で考えると、上述の「作者による読者の裏かきゲーム」なのでそもそも一度衰退した後蘇ってさえいなかった。そんな事思う事自体意味が無かった。という考えるだけ時間の無駄だった悲しい話。