譲歩したら負けゲーム

というのは良くも悪くもあるもので。そんな捕鯨うんぬんのお話。政治とは真逆な感じです。


鯨問題に関するよくある質問と答え:水産庁
よくできてるなーと思います。大変わかりやすい。


さて置き、はっきりと言明はしていないものの、このFAQの根底にあるのが一貫して「科学的及び合理的な正当性を訴える」というのが面白い。
日本の立場からすれば「それでも地球は回っている」と言いたいわけだ。これこそが事実であって、それは権威や偏見まぁや価値観で判断されるようなものではないと。もしこれに敗れてしまったら、今後更に一切科学的な正当性や合理的判断が軽視されてしまうと。彼らが恐れている点はそこであるという事がよく伝わります。
まぁぶっちゃけてしまえば、テロリストとは交渉しない、に近い。譲歩したら負けてしまう。実際どっかのなんとか犬さんが似たような事してるのでもう何がなんだかよく解らない感じなんですけど。まさに彼らが自分自身で証明しているように、クジラの次はマグロでその次は他の何か。彼らに正当性を与えるのは私達の譲歩であると。


その意味で私たちが本当に守らなくてはいけないのは、鯨でもマグロでもなくて、食文化でもなくて、面子でもない、私達が近代以降に獲得したはずの「科学的手法」であると。がんばれ水産庁。というなんというか普通のオチ。