民主主義故に分裂するものたち4

あとは自分で勝手にがんばれ扱いなイラク、のお話。


オバマ大統領、イラク戦闘任務終了を宣言 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
「ウイニングランではない」 イラク戦闘任務終了でオバマ米大統領がテレビ演説へ 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
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ということで地味ーにイラク戦闘任務終了宣言が出されてました。
始まる時はあれほど熱狂していたマスコミも終わる時には寂しいものです。どこもそれ所じゃないって理由もあります。アメリカも日本もEUも経済とか国内政治とかでそれどころじゃないと。無責任といえばこれほど無責任で他人事でひどい話はありませんけど。
まぁそれさえも、最終的には国際関係において独立国家なプレイヤーたちは、結局自らの事は自らでやるしかないというごく当たり前の諦観に落ち着くわけです。だって国家に真の友はいないから。


そんなイラクではフセインさんの独裁を強引にどかしてみたら、いつものように、泥沼な宗教戦争と民族紛争がその下にはあった。シーア派スンニ派クルド人の彼らはついに自由を手に入れた。自ら選択する自由と同時に、嫌いな他人に干渉(邪魔)する自由を。それは「ねんがんのじゆうをてにいれた!→殺してでもうばいとる」的なアイスソード物語と変わりはない。そんなフリー(過ぎる)シナリオ。
かつての独裁に賛成する事もできないし、かといって現在の分裂状態に賛成する事もできない。ならば一体どうしたらいいんでしょうね。


結局の所こうした解決策としては、第一次世界大戦第二次世界大戦の後に東ヨーロッパで解体されていった帝国国家のように、もうガンガン分裂させていくしか方法はないと個人的には思うんですけどどうなんでしょうか。ヨーロッパではそれなりに上手くいったのだから。
しかしそれでもコソボ独立は「合法」、国際司法裁 写真5枚 国際ニュース:AFPBB Newsの例のように、昔と違って暴力的でなく理性的な私たちは、そうした独立承認のプロセス一つとっても、それはもうすごいめんどくさい事になっていると。で、そこにロシアや中国などが「民主的に」独立承認に対して反対を述べるわけだ。進化ってすばらしい。