『劇場版 機動戦士ガンダム00』見てきた

まだ公開から一週間だからか、レイトショーでもそこそこ混んでました。
僕もよくいるガンオタの一人ですけども、まぁ普通に面白かったと思います。これはこれで。本編全部付き合った人なら見ても損はないんじゃないでしょうか。宇宙人ネタと言いつつも、色々と(それこそパロディしまくってた某SEEDよりもずっと)UCガンダムを意識させられる映画なのも良かったです。


以下ネタバレなのでいつもの続き読む。


まぁ賛否両論な宇宙人ネタではありますけども、「戦争根絶」をテーマにしたら、実際あれ位しか落としどころはないんじゃないのかと思います。
戦争したら結局また負の連鎖が続いてしまうわけだし。かといってあんまり将来に禍根を残すこともないような小規模な勢力を出した所で、ソレスタルビーイングのみなさんが無双モードできるような状況も作りにくいわけだし。あの人類進化オチが最初にあるとして、そうした諸事情を勘案すれば、やっぱり比較的人類としての正義=自衛戦争を簡単に通しやすいのは、宇宙人なり地球外生命なりの人類以外でないと成立しないでしょう。
そうしてザ・軍人だった人達は多かれ少なかれ望んでいた「死に場所」を得ることができたと。その意味で、数少ない名前付き戦死者たちはまぁ本望だったんでしょう。もう今後しばらくは軍人の居場所は無くなっていくわけだから。SF映画やパニック映画だとか言われていますけど、その意味では、「敵」の居ない災害救助活動に近い。少なくとも大義名分的には、正しい戦争、をできたのだから。


「ならば今すぐ愚民どもすべてに英知を授けてみせろ!」と昔の偉い人は語っていました。
まぁそれができないから苦労するわけなんですけどね。でも00の世界ではそうではないと。
映画時間から約50年で人類の40%がニュータイプなってしまう世界。いやー簡単で良いです。まぁ別にかつて宇宙世紀のようにそれが難しいからと言うだけが全てでもないと思うので、「人類は進化するよ!簡単にするよ!」というのも一つのお話としてはアリなんじゃないかと思います。ガンダムらしくないと言えばそうなんですけど。
しかしここでもし人類の40%がイノベーターとなって世界で、映画版が無かったり宇宙人=ELSが出てこなかったりしたら、人類二分してやっぱりまた戦争になっていたんじゃないのかと。それこそ某SEEDのように。


そう考えるとまぁやっぱり最初に言ったように、こうしてELSという外敵が出てきて人類は一つになれたし、イノベーターの存在の認知化と一般化も進むことができたし、そして外宇宙を目指すモチベーションも環境(イノベーター化)も進んだし、今後の平和の障害になりそうな邪魔だった古い宇宙軍は事実上ほとんど壊滅したし、でまぁ結果オーライどころじゃないですよね。ELSと「対話」したおかげで、将来の禍根となりそうな要素がほとんどなくなってる。
ぶっちゃけ、イオリアさん計画の一環としてELS呼んだんじゃね? って位の勢いです。
というわけで、「戦争根絶」という初期テーマの為にはこうしたELSという万能薬が必要だったと確かに納得できるので、このお話はこれはこれでよかったんじゃないかとは思います。


皆が不満な戦闘シーンは確かに・・・・・・、昔ファンネルがMS戦闘を駄目にしたって議論ありましたけど、なんかあれの極致を見てるような気がしました。延々とファンネル子機と戦ってる感じ。たしかになんか駄目になってるのは否定できない。