アメリカの新たな『戦勝記念日』

私たち日本人には理解できない当事者である彼らの感情について、の適当なお話。


ビンラディン容疑者を殺害、オバマ米大統領「正義はなされた」 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
まさかのビンラディンさん殺害ニュース。びっくりです。

バラク・オバマBarack Obama米大統領は1日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者、ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者をパキスタンで殺害したと発表、「正義はなされた」と宣言した。

ビンラディン容疑者を殺害、オバマ米大統領「正義はなされた」 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News

大統領の「正義はなされた」という発言ってすごくアメリカらしい言葉ですよね。アメリカの、アメリカによる、アメリカのための正義。傲慢で無邪気なアメリカ。それを「正義バカ」と呼称することはやっぱり概ね正しいと僕も思うんですけども。


しかしそんな大統領の今回の発言要旨を見ても、あるいはアメリカ国民の熱狂を見ても、もうすごい喜びようです。
これまで奥歯に物が挟まったような言い方しかできなかったアフガニスタン戦争について、彼の殺害を以ってアメリカの『第一次対テロ戦争』は勝利することができたと、ようやくきちんと言い切ることができるようになった歓喜。やっぱりその意味で、当初真珠湾に例えられたように『9.2』の対日戦勝記念日と同じく、『5.1』も記憶されるようになるのかなぁと。
単純に私たち日本人が抱くような「テロの首謀者をやっつけた日」というだけではなくて、やっぱり彼らにとっては「一つの戦争が終わった日」なんだと思います。
あの同時テロという先制攻撃をされた時から10年以上経った今日、ようやく一つの戦争(復讐)をやり遂げることができた。それゆえに、他所の人びとからは理解のできない、当事者たるアメリカの人々のあの喜びっぷりであると。


さて置き、まぁゲスな言い方をすれば、もう少しあと数ヶ月ビンラディンさんがんばってくれれば良かったのにね、という印象ではあります。オバマさんの次期大統領戦にもっと直接的にぶつけられただろうから。まぁそれでも「戦争を終わらせたオバマ」という誰にも文句の付けようのない実績*1は手に入れることができたので、結果オーライといった所でしょうか。

*1:どうにかこうにかイラクからは米軍を撤退させたものの、結果としては賛否両論だったわけで