『適切な多文化主義政策』に対する一つの解答

つまり「私たち少し離れて暮らしましょう」という一つの解。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/16478
どうろになればいいと思うよ。

シュールレアリスムの画家、ルネ・マグリットを生んだベルギーだが、どんな芸術作品も、この国の政治のシュールさにはまずかなわない。ベルギーでは、正式な政府がない状態が400日以上も続いている。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/16478

構図としては「当人同士の自由な結婚を認めたら、むしろ離婚が増えた」なオチでしょうか。
ともあれついに400日突破らしいです。ちなみにうちの日記では、この無政府状態が始まった時と、200日突破の時にも日記にしてきたので、なんだか時間の流れを感じてしまいます。あれからもう一年以上経ってしまいました。この調子だと次に話題になるのは600日突破辺りでしょうか。ベルギーすごい。


さて置き本題。タイトルのように実際一つの解答ではあると思うんです。
彼らが証明しているのは『ヨーロッパ合衆国』という上位の統合装置されあれば構成する『州』同士が幾ら仲が悪くたってやっていける、ということであると。考えてみれば当たり前の話ではあるんですよね。究極的には彼らがいつまでもこうしているのは、合意という両者の妥協が必要がないからこそ、こんな事態に陥っているわけで。しかし彼らはどちらもヨーロッパ合衆国自体を拒否してはいない。だってそれこそが彼らの自主と分裂を担保しているんだから。
その点において、ベルギーは適切な多文化主義政策において実は成功しているとも言えるんじゃないかと。彼らはお互い異質な他者の文化を認めていながらも、それでいて欧州連合という統一へのモチベーションを失っていない。まさにこれこそが正しく『多文化主義』ではないでしょうか。
それぞれがお互いに合意し妥協し融合できないのならば、はじめからその動機・必要性を無くしてしまえばいい。上位組織と末端集団の両端にまで権限と予算を移譲してしまえばいい。それをはじめから意図していたかは別として、なんて男前な解決方法でしょう。テレビのチャンネル争いをする位ならテレビごとぶっ壊してしまえば良い的昭和オヤジな発想。まぁこれも確かに一つの解答ではあると思うんです。
一緒にやっていくのに苦労するならば、そもそも一緒にやっていかなくても済むようにすればいい。
そして彼らはお互いに一つに融合するわけでもなく、かといって攻撃しあうわけでもなく、お互いを緩やかに「無視」しながら共存していくのだと。なんという都市型社会。東京砂漠ならぬ多文化主義砂漠。