パワードレッシングとパワーポリティクス

多分に周回遅れな話題ではありますけども。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35344
なるほどなぁと。彫り師の方からのお言葉として「入れ墨はパワードレッシングである」なんて身も蓋もないことを聞くと、確かに目から鱗であります。

 横浜に拠点を構える彫り師の三代目彫よし氏も大阪市長に寛大で、公務員が入れ墨を見せびらかすことは威嚇行為と見なさねばならないことを橋下氏はよく理解していると言う。

 現在、自身のシルク画がロンドンのサマーセットハウスで展示されている三代目は、自分の体に施された「鎧」を、襟元にブローチを付けたサッカー地の薄青色のスーツで上手に隠している。ほとんどの場合、入れ墨は隠しておくべきだと同氏は言う。

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反社会的云々ではなく、その『入れ墨』は多分に威嚇行為と見なされてしまうからこそ、公務員にはあまりふさわしくないと。まぁそう言われてみれば仰るとおりでありますよね。窓口にコワモテのおじさんがパワードレッシング丸出しで出てこられても困ってしまいますし。このあたりは今話題になっている、生活保護の受給の窓口での難しさを考えるとなんだか色々想像が膨らんでしまいます。
所変わればそうした基準はやっぱり変動するもので。例えば僕のように全く縁も知識もない人間に、欧米エリート層のパワードレッシングとかを実際に見せられても特に何も思わない気がします。意味もありませんけど。ともあれ、だからそれは単純に「別の○○では許容されている!」というのはあまり筋はよろしくないのかなぁと。
しかしその点からすると、見せなければそれでいい、というのはその通りでありますよね。そうすると今度はその調査や内規の是非について色々と問題になってしまいそうですが。しかしそうするとこれまで通りということで、結局何も変わらず橋下さんのいつものサンドバッグになっただけというお話で終わってしまって生暖かい気持ちに。


しかしまぁこのお話のオチとして、

そこで袖を数インチめくり、上腕まで這うように彫り込まれた絵柄の先端部分を見せ、入れ墨を見せるというちょっとした行為が人を怖がらせることになると同氏は言う。橋下氏は違うやり方で自分が本気であることを示しているが、効果は同じくらい大きい。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35344

入れ墨のパワードレッシングの不適切さを指摘するのはいいけども、同様に権力によるパワーポリティクスも同じくらいアレですよね、というとても皮肉の入ったお話としてまとめている辺りは面白いです。パワードレッシングを抑止する為にパワーポリティクスを持ち出す人。まぁなんというか端から見ている分には面白いですよね。
がんばれ大阪の中の人。