ガラパゴス的な人たちがガラパゴスの中心で「お前らはガラバゴスだ!」とさけぶ

個人的にはあまり好きな言葉ではないんですけども、まぁ愉快なお話ネタとして。


Bad press : Nature News & Comment
ということで苦言を呈されてしまった森口さんの騒動であります。ばっどぷれす。詐欺の片棒をかついでいるという点で陰謀論的な狡猾さや悪質さではなく、むしろ「silly」な人たち。正論すぎて「仰るとおりでございます」としか言いようがありませんよね。
世界はこれに恋してる : ネイチャー誌「日本のマスコミは詐欺の片棒を担いでいる」
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日本語訳されているありがたい所だとこの辺りでしょうか。


気の抜けるお話なのは、今回の誤報の問題も、そしてネイチャーさんの苦言も、将来的な改善に繋がるのかというと多分そうはならないのだろうという点であります。そもそもの収益モデルや業界の閉鎖性や問題意識のなさやらで、根本的で構造的な問題すぎてそんな付け焼刃でどうにかなるようなものではない辺り、こうして苦言を呈された所でそれこそいつものように生暖かい気持ちになってしまいますよね。
そして、こうした構図に風穴を開けると期待される筆頭候補たる第三勢力の内で露出の多い人はというと上杉隆、ただのカン違いで『江川紹子と池田信夫はツイートを消した!」とテレビ等で大騒ぎ? - Togetterご覧の有様なわけで。い、いったいかれはなにとたたかっているんだ。
かくして政治の世界でも多々見られる光景にあるように、こうした一般の個々人では絶対に手が届かない「どうにもならなさ」という諦観と絶望は結果として、ポピュリズム冷笑主義のどちらかを揺れ動くことになり不毛な地平へと至ってしまうのです。
マスゴミマスゴミ!」というレッテル貼りの連呼と、そして最早何も期待しないと冷めた目で見つめる人びと。まるでどこかの国の民主主義政治の文化のようですよね。個人的に普段の僕のポジションを「冷笑主義」と言われるのは多分に心外なんですが、しかし少なくともこの分野では間違っていないなぁと。いや、元より期待も興味もないからだと言ってしまってはその通りなんですけど。


さて置き、結局この辺は突き詰めると「日本語という参入障壁は素晴らしいなぁ」というオチで終わってしまうお話ではあります。
だからこそ彼らはこうして「このザマ」でも世界一の発行部数だのなんだのと誇っていられる。これまたよく言われる皮肉ではありますけども、ガラパゴスだのなんだの批判する人たちこそが実は一番ガラパゴスな世界で安穏していられる、という愉快な構図。彼らはその自らの主張を己の身を張ってまで――個人的にはそうした批判にやっぱりそこまで意味があるのか疑問ですけども――『ガラパゴス化』のデメリットを証明してみせている。
いやぁなんて自己犠牲に溢れた素晴らしい人たちなんでしょうね(棒)
――と思わず冷めた目になってしまうのを抑えることはやっぱり難しいなぁと。