頭脳は子供、身体は大人

もしかしたら北朝鮮さんちのソフトパワー戦略なのかもしれない。なくもなくない。


北朝鮮、「韓国侵攻作戦」描いた動画公開 「在韓米国人15万人を人質に」 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
ということで無慈悲な動画公開であります。

 動画では男性ナレーターが「ソウルなど韓国の各都市を占領し、米国人15万人を人質に取る」というこの作戦について、各段階ごとに説明。中には、米国の太平洋軍を「強力な大量破壊兵器」で壊滅させるとの内容もあった。

 動画にはまた、ソウル市を写した空撮映像の上に、静止飛行する北朝鮮軍のヘリコプターから飛び降りる空挺部隊の映像が合成された箇所もある。ナレーターは、空挺部隊がソウルの街中で韓国軍と交戦すると同時に、4000台の戦車と3000台の装甲車が国境を越えてソウルに進攻すると説明している。(c)AFP

北朝鮮、「韓国侵攻作戦」描いた動画公開 「在韓米国人15万人を人質に」 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News

なんという無慈悲。


まぁ何をしたかったのかは解るんです。彼らは結局のところ、(対米)交渉で少しでも優位に立とうとする結果、次々とその危機を演出してみせなければならない。まぁ肝心のアメリカさんちのほうがもう「時間のムダだな」ということを悟ってしまっているのが悲しいお話ですよね。かくして彼らは次々と「より」愉快なカードを切ることになる。
そしてその最先端にあるのが今回のような無慈悲な動画公開。そのうち長編映画とか作っちゃうんじゃないかな。


私たちからするととても笑ってしまう状況であるんですが――ただ、それでも彼らにはその「実力」がかなり備わっているのも事実ではあるわけで。
本来ならば彼らの核やミサイルというのはとても恐ろしいものであるはずなのです。決して笑い事ではない。ところが、それをあまりにも大きくこれ見よがしに振りかざすものだから、とても愉快なことになってしまって緊迫感が全然でない。なんという滑稽な人びと。
周辺国に恐れられるだけの十分なスペックがありながら、しかしその振る舞いが台無しにしている。今回の無慈悲な動画公開はそれをかなり端的に象徴しているよなぁと。「核実験」というだけで十分過ぎるはずなのに、こうしてまた笑いを誘ってしまう。これならまだ黙っていた方がマシなのに。某師匠も言っていましたよね「あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」と。
「見た目は大人、頭脳は子供」な国家。
まぁこれがフィクションで物語なのだとしたら、そうして油断させておいて実は……、という展開を期待してしまいますけどもそれももうあまり見えませんよね。何というか現実ってスゴイという感じであります。