カメレオンのようなAmazon

素晴らしきグローバルな世界。


アマゾンにドイツで労組の洗礼 | ビジネス | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
まぁいつものamazonさんらしいお話ではありますよね。私たち日本でもあった法人税支払いをめぐる騒動と、基本的な構図は同じであると。
元々一般にドイツさんちといえば他の欧州諸国と比べた場合、労働組合の影響力も、そしてストライキの多さとしても、ついでに賃金がそこまで高いというわけではない。にも関わらず、しかしそれでも、アメリカ生まれのamazonさんにとっては尚「労働者」に甘いと見られてしまう。
アメリカとドイツ(ヨーロッパ)の労働環境の違いと言ってしまってはあまりにもあるある話ではあります。まさにアメリカなんて「労組は衰退しました」の最前線でもある一方で、しかしヨーロッパではまだなんとかギリギリその存在感を保っている。


ともあれ、しかしそんなamazonさんと労働組合の第一種接近遭遇はともかくとして、結局のところ、焦点はこちらの方なのでしょうね。

 フィナンシャル・タイムズ紙によれば、バートヘルスフェルト倉庫の新入社員の時給は9.83ユーロだが、通信販売小売業者として労働協約を結んでいる他社の賃金は12.18ユーロ。ライプチヒの場合は、協約賃金が時給10.66ユーロなのに対してアマゾンの賃金は9.30ユーロだ。

 こうした抗議についてアマゾンは、ドイツにある同社の流通倉庫は物流センターであり、通信販売小売業の倉庫ではないと主張。物流産業だとすれば、同社倉庫の労働者たちの賃金は十分だとしている。

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はたしてamazonは物流業なのか、小売業なのか。
こうしたグレーゾーンをめぐる問題は、おそらく今後益々増えていくのでしょう。それは勿論グローバル化による各価値観の摩擦であるし、そして同時に競争激化の果てとして。競争に勝つという唯一絶対に目的の為に、彼らはカメレオンのように、そうして自らの都合の良い方向に――政治的影響力=企業献金を使って――姿を変えていく。
その意味で今回のドイツでのamazonさんは、アメリカでやるほど上手く変態できないだろうと思われるので、スト云々というよりはそちらの理由から妥協をすることになるのかなぁと個人的には思います。


さて置き、ただ、じゃあそんな「悪どい」amazonさんを僕は批判できるのかというと、ご多分に漏れずamazonを使いまくっている以上、幾ら責めてみたところで説得力ないよなぁと。