現状のFF14における『FATE』システムがもたらすCF待ち時間問題への悪影響について

(あくまで個人的雑感です)


【ネ実】FATEが全てをダメにする : じゅうよんにゅーす!
辺りを見ていて、以前からなんとなく考えていたお話を適当に。

FATEは頻発するから拠点と行き来するだけになり、雑魚狩りが広まらない。
美味しすぎるからそれしかしなくなり、IDが過疎る。
IDが過疎り、FATEには手抜き装備でも上がってしまうので、
クラフターの下級中級の存在価値がなくなる。
下級中級生産品に意味が無いのでマーケットが賑わわない、経済が死ぬ。

軍票を貰える主なコンテンツがFATEしかないのも糞、
これのおかげで効率がFATE=IDだっとしても確実にFATEやるわ。
そもそもIDが盛況ならダイアマイトがあんなに高くなったりしない。

アムダッシュとか、糞みたいなweekly上限でどん詰まりのエンドコンテンツ潰してる暇があったら、
FATEをさっさと潰せ。
FATEは見つけたらラッキー程度のボーナス的な位置付けが一番いいだろ、
早く雑魚の経験値を増やせよ吉田。

【ネ実】FATEが全てをダメにする : じゅうよんにゅーす!

FATEがmob狩りを殺している」というのはまぁ生暖かくスルーすればいいとして、しかしFATEは同じくらい重要な『コンテンツファインダー(PTの自動マッチング機能。以下CF)』を機能不全状態――それは別にFATEとIDの経験値格差という意味では決してなく――に陥らせているんじゃないかとも思うんですよね。


つまり、しばしば現状の新生FF14において問題視される、特にLv50未満におけるレベリング帯での「CF待ち時間の格差問題」という点で。各ロールの致命的な不均衡。それこそ現役のFF14プレイヤーであれば、一般にCFで申請するとタンクがほぼ待ち時間0でPTが即結成されるのに対して、ヒーラーは5分~20分、そしてDPSは30〜60分と、それはまぁ決定的な格差があることはほとんど見慣れた日常風景の一つであります。タンクが致命的に少なく、一方でDPSは決定的に余っている状況。


では、一体なぜ、ご覧の有様になっているのか? についての適当なお話。



以下、興味ない人にはごめんなさいの続きを読む。






こうしたタンク及びヒーラーの不足、そしてDPSの大杉問題について、それはまぁゲーム内外で多くの説明がなされているわけです。曰く「要求されるプレイヤースキルの差」であったり、「タンク職の一翼を担う戦士クラスの性能問題(及び学者も特に低レベルではその傾向がある)」や、あるいは「タンクやヒーラーの固定PT率の高さ」などなど。おそらくそれはそれなりにどれもが正しいのでしょう。どれか一つに正解があるわけではなくて、複合的な要因によって現状の歪みが生まれている。
【TGS2013】エオルゼア領勢調査 種族やクラスの分布図が公開! : じゅうよんにゅーす!
一方で運営からのデータをみると、根本的な各ロールのプレイ人口として見ると、実際には本来あるべき比率1:2:1からそこまで逸脱しているわけでもないんですよね。しかし現状のCFの待ち時間を見ると、まったくそんな本来の人口比からはかけ離れた待ち時間が要求されることになっている。
――ということで、個人的にはこの問題、「何故、タンクやヒーラーはCFを忌避する一方で、DPSは相対的に多くの人が殺到した結果ふざけた待ち時間になるのか?」というお話について、単純に人口格差というよりは、むしろその要因の一つはFATEの根本的構造=各ロールの効率格差から、それが実際以上に増幅されているのではないかと思うんですよね。


以前のFF14日記でも触れましたが、現行の『FF14新生エオルゼア』において、効率的で主流のレベル上げといえば、それはもう猫も杓子も「FATE=フィールド上で起きるランダム発生のクエスト」に通いつめることであります。もちろん例外は必ずあって、他にも抜け道的なやり方はあったりするわけですが、最もコストパフォーマンスに優れたやり方という点では「専用PTに参加して、死んだ目をしながらFATEに延々参加し続ける」ことが最適解であることは間違いないでしょう。10〜50までひたすらFATE通いが最速、というFF14におけるもっともさえたやり方。ここではその是非については割愛。


さて、そんなFATEは一般に次の三種類に分類されます。
1:ボス討伐
2:雑魚討伐
3:指定アイテムの採集
2と3は別にいいんですよ。どの職であろうが、基本的にはやることは変わらないから。ところが最も高報酬である1について、タンクやヒーラーでやるのと、DPSでやるのでは、最高報酬を狙う場合まったく難易度が違うんですよね。基本的にこのFATEシステムというのは、ファーミングや放置上げを抑止するためなのか、(おそらく)報酬査定の基準に与ダメージそのものはそのまま適応されている一方で、タンクやヒーラーの持つ回復魔法やヘイト稼ぎスキルには事実上のマイナス補正が掛けられていると言われています。
つまり、このFATEシステムにおいて、タンクであろうとヒーラーであろうと、DPSたちと同じ土俵に上がって戦う必要があるのです。その要求される高いハードルをクリアする為に、FF14でレベリングをしようとするプレイヤーたちはこぞって仲間を集めFATE周回を目的としたPTを組んでいる。
ここで重要なのは、上記で述べたようにそもそもDPSと比較して、タンクやヒーラーの方がずっと「より」大きくFATEPTに参加する必要性があるという点であります。ところが一方のDPSたちも条件こそ同じであるもの、タンクとヒーラーほどにFATEPTに参加しなければいけない誘因は、相対的に見ればそこまで大きくはない。
この各ロールによるFATEPTの必要性の格差と、そして次の重要なCF申請に関するシステム上の制約が組み合わさることで、あのバカげた待ち時間というFF14での日常風景が現出するのではないかと。
つまり、個人でCFに参加申請するためには「PTを組んでいない」状態である必要がある。


この前提の上に、タンクやヒーラーと、そしてDPSたちのどちらがより気軽にCFに参加申請しようと考えるかは、ほとんど一目瞭然なのではないかと。もちろんタンクにもヒーラーにも積極的にCFを利用する人たちは居るでしょう。しかし確実に一部の層はFATE教へと走り、そうやってレベリングを駆け抜けた人が再びCFに戻ってくる確率は、おそらく、DPSのそれより低い。
逆から見ると、実はあのクソ長い待ち時間があっても尚、DPSの人たちはCFに並び続けているという事実があるわけで。だから視点を変えると、むしろタンクやヒーラーたちこそがFATEPTに隔離されている現状、という風に読むこともできるんですよね。
本来であれば気軽にPTを組めるCFという素晴らしき機能であったはずが、ところがFATEという歪な内部構造を抱えた便利なレベリングの存在があることで、その「気軽さ」という恩恵を受けるのは事実上DPSロールだけになってしまっている。まぁ最も申請時の気軽さというだけで、実際には長時間待たされることが確実なわけですけど。
一体どちらが幸福なのかと言われると困ってしまいますよね。





ということで、個人的にこの「FATE」システムの根本的構造こそが現状のCFにおける各ロールの人口差を、より増幅させているのではないでしょうか。
経済学において重要な基本原則の一つは、人間はインセンティブに反応する、という点であります。
つまり、効率的なレベリングを求めようとすればするほど、タンクやヒーラーはCFではなく出来るだけFATEPTに参加し続けそこに引きこもり続ける方が利益がある。もしそこで彼らがCFに野良で個人参加しようと思うのならば、そのFATEPTから抜けなければならない、というのは彼らを遠ざけるには十分な理由ではないのかと。その一方で、DPSロールの人たちにとっては、PT無しでCFを待ち続けるというのは、そこまで悪い選択肢ではない。
かくして、FATEの根本的なシステム=タンクとヒーラーが相対的に不利に設定されている状況によって、50未満のCF申請において特に顕著に見られる、あのふざけた待ち時間という構図が生まれる一因となっているんじゃないかと。


おそらく、ここを解決すれば、もう少しだけCFの各ロールの人間差問題は緩和されるのではないかと思うんですよね。
みなさんはいかがお考えでしょうか?