合衆国最高裁判所は銃規制問題について考えるのをやめているのをやめない

銃規制問題解決の道のりは今尚五里霧中。


>時事ドットコム:銃規制見直し棄却=米最高裁
Supreme Court declines challenges to gun laws| Reuters
米国最高裁はNRAの挑戦を拒絶 | アメリカ ウオッチ Yuko's Blog
ということで少し前にも事件が起きては盛り上がり、いつものごとくオバマさんが「私には夢がある」ばりに大きな夢を語ったものの例によってフェードアウトしていった現政権の流れの結末は概ねコレということでよろしいのではないでしょうか。まぁむりだよねー。

最高裁がNRAの挑戦を拒絶したケースはいずれも地元での裁判所がNRAを納得させる決定を下さなかったため、最高裁に上訴したものである。上記の3つのケースは重要な疑問の提起であると思われるが、最高裁が拒否した理由は、州裁判のレベルでの判断を尊重したものと思われる。 しかし、銃規制に関して、今後最高裁での聴聞を拒否することを明確にしたものではないが、今日全ての聴聞を拒否したことで、政治的、社会的、および安全性に不安定な問題を未解決のまま残すことになりそうである。いずれにしても、銃規制は国レベルで統一することは難しいことを示唆している。

米国最高裁はNRAの挑戦を拒絶 | アメリカ ウオッチ Yuko's Blog

そもそも論で言えば、何であれだけの悲劇的な事件を繰り返しながらもアメリカで銃規制が出来ないことの大きな理由の一つに、あの合衆国憲法修正第二条にある「人民の武装する権利」についての解釈を連邦最高裁判所ハッキリと打ち出せない点にあるわけですよね。確かに銃による事件は頭が痛いけれども、しかしそれが憲法に則って「いない」なんて、ぶっちゃけ答えを出したくない。
あまりにも重要すぎて裁判官たちも(2008年や2010年にあった最高裁判決のように現状維持の結論は出せても)しかし白か黒かであるなんて直接的なことはとても言えない。
機能不全、とまでは言いませんけども、しかしせいぜい「州の判断に任せる」としか言うことができない人びと。だってそれをやってしまったら政治的に大騒動になるのは目に見えているから。この辺はせめて国民世論がどっちかに寄らない限り彼らも答えを出せないのでしょうね。あまりにも重要すぎてそれを無視できない。




政権、憲法解釈変更へ調整本格化| 国内 | 特集 アベノミクスの波紋| Reuters
まぁ本邦でも自衛権行使なんかの憲法解釈をめぐって色々と議論になっておりますけども、その先駆者たるアメリカの銃規制を巡る憲法解釈――事実上『政治力学』と『国民世論』に制約されて裁判官は答えを出せない――を見ても、日本だけが殊更にアレなわけでもなくて、やっぱりどこでも大変なんだなぁと生暖かい気持ちになってしまいますよね。