中国で人心をコントロールしようとするのはまちがっているだろうか

歴史的にも中国における普遍的な風景ではあります。


中国の異常な株式市場 ジェットコースターのような乱高下はまだまだ続く | JBpress(日本ビジネスプレス)
本来の意味とは違うけれども、結果的にランダムウォークしまくる中国市場について。

 これも、小口の参加者が支配する市場の特徴である。そのような市場では、同じ方向に「群れをなして」進む投資家の行動が相場の急騰や急落を招く。個人投資家は、ほかの参加者の方が自分よりも良い情報をつかんでいると思い込んでいるからだ。

 その結果、目の前で展開されているように、今日では中程度の下落が簡単に相場の総崩れに転化し得るようになっている。そして、出口をふさぐ政府介入は不適切だ。逆に言えば、中国の株式市場が外に開かれ、その制度的な土台が予測可能になるまでは、ボラティリティーがこの市場の唯一の指針であり続けるだろう。

中国の異常な株式市場 ジェットコースターのような乱高下はまだまだ続く | JBpress(日本ビジネスプレス)

まぁなんというか、素人だけでワーワーやる昼休みサッカーみたいな構図じですよね。全員が一斉にボールに群がる感じ。笑えないのは、掛かっているのがリアル大金で、ぶっちゃけ限りなくギャンブルになっている所なんですけど。


情報が乏しい故にその変動性は危険なまでに増大する。
――とすれば『国家』がその情報不足と信頼性を補えばいい。
まぁ上記では身も蓋もなく「不適切」だと述べていて概ね同意するんですが、しかしむしろそうやって政府介入によって人心を正しくコントロールすることが彼らにとっての勝利でもあるのだろうなぁと。実際、どうにかこうにか政治不満を回避していることを考えれば、経済における人心をコントロールするのだってそこまで荒唐無稽ではないかもしれない。まぁそもそもこれまで政治安定を中国人民が容認してきたのは、経済の安定的成長との引き換えという大前提があったわけなので、まず確実に後者の方が難しいでしょうけど。
「政府が下がらないと言えば下がらないのであり、故に人民は安心するように」なんて。少なくとも今のところはそれでどうにかギリギリ踏みとどまっている。
「中国が私たちのようになる」のではなく「私たちが中国のようになる」のかもしれない - maukitiの日記
以前も書きましたけど、やっぱり彼らのやり方はほんと世紀の大実験で――成功するか失敗するかはともかくとして――それに挑戦できるのも現代中国しかないのだろうなぁと。


やっぱり私たちは概ね生暖かく見守ればいいんですが、しかし、もしそれがウソだとバレてしまった時、中国における「政治的安定」をも巻き込む可能性はかなり高いので中の人たちは私たちが思っている以上に必死なのでしょうね。
がんばれ中国。