世界よ、それが反中感情だ

ネトウヨ日本に世界が追い付いてきてしまった。


Unfavorable Views of China Reach Historic Highs in Many Countries | Pew Research Center
CNN.co.jp : 中国への国際的評価が急落、政府のコロナ対策に批判集中 米調査
前回通常日記でちょっと書いたものの、タイトルにしたくなったので焼き直し。

中国の習近平(シーチンピン)国家主席に対する信頼感も過去12カ月で激減。米国では回答者の77%以上が習主席について、国際情勢で「正しいことを行う」とは思えないと述べた。

ピューは6月から8月にかけて14カ国の成人1万4276人を対象に電話で調査を実施。これらの国々には米国、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリア、日本、英国などが含まれる。

ピューの上級研究員で今回の報告の作成にも携わったローラ・シルバー氏は「主な結果として、中国に対する否定的な見方が急激に高まっている。これは同国が新型コロナウイルスの感染に適切に対応しなかったという事実と結びついたものだ」と分析した。

当日記でも一時期日記ネタの一環としてその好感度調査の変遷をちょっと追っていたりしましたけども、もともと上記Pew Research Centerのグラフでも解るように、日本のそれは尖閣反日運動の報道でまぁ一足先に高止まりしていたわけで。
つまり好感度調査です - maukitiの日記
BBCの2011年版国別好感度調査 - maukitiの日記
BBCの2012年版国別好感度調査 - maukitiの日記
BBCの2013年版国別好感度調査 - maukitiの日記
一方で、欧米=国際社会()としては、少なくとも2010年頃まではせいぜい好悪半々の「中立」というのが中国への評価の大部分でもあったんですよね。
子ブッシュ政権時代の反アメリカ感情がまだ根強く、それ故に世界への悪影響という面ではアメリカとどっこいどっこいだった中国。
……ところが徐々に漏れ聞こえるようになったウイグルや香港で助走がつき、とうとうコロナで飛躍することに。


これまで反中ネトウヨの多い日本だからと例外扱いされていたそれは、むしろ世界の新たなスタンダードになってしまった。
いやあ歴史の流れって面白いよねえ。
一方で同じく低評価を連打されていたアメリカは、あまりにもぶっ飛んでいるトランプ大統領というイメージのせいで、逆説的にノーマルなアメリカがホワイトナイトとして復活が多少なりとも望まれるようになっているのはホント皮肉で面白い構図だと思ってます。




はたして、今後こうした反中感情は一体どのような形で――つまるところ『民意』として、我々が実際に目にする国際関係として表出してくるのでしょうね。
名実ともに嫌われ者になってしまった現代中国はグローバルな一つの世界が謳われた時代から、その乖離は一体どれほどのモノになるのだろうか?
ウイグル・香港問題 国連で非難の応酬 「中国が脅しと圧力」「幸せ享受している」 - 毎日新聞
国連総会、中国の人権問題めぐり非難応酬 擁護派上回るも「中国が複数国に圧力」 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
国連での『分断』が徐々に可視化されるようになってきましたけども、この分断がまず現れるのは国連を頂点にした国際機関などでもあるわけでしょう。


個人的な興味としては、こうした世界において我々は気候変動などの地球規模な環境問題を、ほんとうに協力してやっていけるのだろうか、と思わずにはいられないんですよね。
――気候変動問題の為ならば、その為にこうした問題を抱える中国とも我々は手を結ぶことができるのだろうか?
気候変動の為に人権問題には目をつぶろう! なんて。
中国も話せばわかってくれるし是々非々でやっていけると、希望的観測のような高度な柔軟性をもった楽観論を述べてみてもいいですけれど。
ぼくはむりだとおもうよ。
だってそれは、他らならぬリベラルな我々の『民意』であり『世論』だからこそ。



みなさんはいかがお考えでしょうか?